「勉強面だけじゃなく、生活や友達づきあいは本当に安心できるの?」「入学したら親のサポートはどのくらい必要になるのだろう」
インターナショナルスクールは魅力的に映る一方で、実際の生活をイメージするのは難しいですよね。この記事では、在校生の保護者インタビューをもとに、スクールの内情を具体的に描き出します。
入学の決め手と実際のギャップ

入学を決めた理由は「英語力をつけたい」「多様性のある環境に置きたい」という声が中心。しかし入学後に初めて見えてくるギャップもあります。
英語環境は魅力的だが最初は戸惑いも
ある保護者は「早稲田インターナショナルスクールを選んだのは、発表の機会が多いアメリカ式カリキュラムに惹かれたから。でも最初の数か月は子どもが毎日ぐったり帰宅して、親としても心配だった」と振り返ります。
別の家庭では「聖心インターナショナルスクールはイギリス式で基礎を重んじるから安心できると思ったが、宿題量の多さに驚いた」と語ります。ただ、先生に相談しながら進めていくことで、子ども自身も「やり方」を学び、少しずつ自信が芽生えたそうです。
学校生活の雰囲気と人間関係

授業以外にも、子ども同士や親同士の関係は学校選びに大きな影響を与えます。国籍も文化も違う生徒が集まる環境だからこそ、リアルな声は参考になります。
フレンドリーな環境と適応のスピード
「清泉インターナショナルスクールでは子ども同士はすぐ仲良くなったけど、親のコミュニティには最初入りづらかった」という声があります。
逆に「西町インターナショナルスクールは保護者会が頻繁にあって、親も含めて交流がスムーズだった」と話す家庭も。
友達づくりは個性やタイミングに左右されますが、学校のサポート体制があるかどうかで親の安心度は大きく変わるようです。
カリキュラムと学習サポート

教育理念やカリキュラムは学校ごとに大きな違いがあります。アメリカ式、イギリス式、国際バカロレア(IB)といった枠組みはもちろん、それをどう運営しているかも学校次第です。
保護者インタビューから見えた違い
- アメリカ式(早稲田インターナショナルスクール)
「プレゼンやディスカッション中心で、子どもが人前で話すことに慣れるのが早い」 - イギリス式(聖心インターナショナルスクール)
「テストや基礎学力の積み上げが重視される。日本の受験との親和性も高いと感じた」 - IB(横浜インターナショナルスクール)
「問いを立てることを重視するので、家でも『どうして?』と聞く習慣がついた」
共通しているのは「親が完全に手を離せるわけではない」ということ。宿題やプロジェクトは家庭の時間配分に大きく関わってきます。
サポート体制と保護者との関わり

学校に期待するのは授業だけではありません。カウンセリングや学習支援などのサポート体制も重要なポイントです。
保護者の実感
「横浜インターナショナルスクールでは学習支援スタッフがいて、英語が苦手な子どもも安心できた」と語る家庭もあれば、「別の学校ではサポート体制はあるけれど情報が届きにくく、こちらから動かないと得られなかった」という声もあります。
つまり、学校に任せきりにするのではなく、保護者が能動的にコミュニケーションを取ることで、必要なサポートを活かしやすくなるのです。
入学後1年目の家庭スケジュール例

実際に通わせた家庭のスケジュールを知ると、入学後の生活がぐっとリアルに見えてきます。
ある家庭の平日スケジュール(小学1年生)
- 6:30 起床・朝食
- 7:20 スクールバス乗車
- 8:00〜15:00 授業(午前は基礎科目、午後は探究やアート)
- 15:30〜16:30 放課後クラブ(サッカーやピアノなど)
- 17:00 帰宅・おやつ・休憩
- 18:00〜18:30 宿題(親はタイマー係)
- 19:00 夕食
- 20:00 入浴・自由時間(読書や絵本の音読)
- 21:00 就寝準備・就寝
最初の3か月は帰宅後に疲れて寝てしまう日も多かったそうですが、半年もするとリズムが安定してきたといいます。親のサポートは「生活リズムの定着」と「宿題の環境づくり」に集中していたとのことです。
入学前に確認しておきたい質問

保護者が実際に「入学前に聞いておけばよかった」と感じたポイントも参考になります。
代表的な質問
- 宿題の量と親の関わり度合い
- 日本語をどの程度使ってよいか
- 保護者会や行事への参加頻度
- 放課後プログラムや補習の有無
こうした質問は公式説明会では表面的に触れられる程度なので、在校生の家庭に直接聞くとよりリアルな答えが返ってきます。
まとめ

インターナショナルスクールの内情は、パンフレットや公式サイトだけではつかみきれません。今回紹介したような保護者インタビューや家庭のスケジュール例から見えるのは「理想と現実の調整」。子どもがどんな日常を送るのかを想像しながら、自分たちの家庭に合うかどうかを考えることが大切です。
入学を検討する親御さんにとって、在校生家庭の声は生きた教材です。ぜひ複数の学校を見比べ、リアルな生活像と自分たちのライフスタイルを重ね合わせてみてください。