インターナショナルスクールに「転校」を考えている方へ!最適な時期と手続きの注意点

基礎知識
こんな人向けの記事です
  • インターナショナルスクールに子どもを転校させたい!
  • どういう手続きをすればいいんだろう?

「今の学校でこのままでいいのかな…?」 そんな風に、ふとした瞬間に思い悩んだことがある親御さんもいるのではないでしょうか。とくに、これからの時代に求められる国際的な視野や英語力を伸ばしたいと考えるご家庭にとって、インターナショナルスクールは大きな選択肢のひとつになります。

でも、いざ「転校」というワードが頭に浮かぶと、不安や疑問が次々と湧いてきますよね。

  • 今の学校とのタイミングは?
  • 手続きって複雑じゃないの?
  • うちの子、ちゃんと馴染めるのかな…?

転校はお子さんの環境を大きく変える決断です。だからこそ、焦って動くのではなく「タイミング」や「手続き」のポイントをしっかり理解しておくことが大切です。この記事では、親御さんが不安に感じがちな点に寄り添いながら、転校に適した時期や注意点をわかりやすく解説していきます。

転校のタイミング、いつがベスト?

「転校って、いつが一番スムーズなんだろう?」というのは、多くの親御さんがまず最初に感じる悩みです。インターナショナルスクールには学期制(セメスター制・ターム制)が採用されているところが多く、日本の新学期(4月スタート)とは異なるサイクルで運営されています。そのため、転校のタイミングを間違えると、授業の内容についていけなかったり、学年のズレが生じることも。

一般的におすすめされるのは、インター校の「新学期(学年の始まり)」にあたる時期である8月〜9月。ちょうど夏休みを利用して心の準備や英語の補強も行いやすく、子どもにとってもスムーズなスタートを切りやすいタイミングです。

また、入学試験や書類審査の関係で、半年前から動き出すのが理想的。春に転校を検討する場合でも、なるべく早く情報を集め、候補のスクールに相談することが大切です。

一方で、「今すぐ環境を変えてあげたい」と感じる場面もあるかもしれません。そうしたケースでは、途中入学可能なスクールをリストアップして、カリキュラムやサポート体制を事前に確認しておくと安心です。

手続きで気をつけたい3つのステップ

転校の手続きには、一般的な公立・私立校とは異なるプロセスが存在します。特にインターナショナルスクールでは、教育方針やカリキュラム、学力到達度を確認するために独自の審査が行われることが多く、入学書類を提出してから正式な入学許可が出るまでに時間がかかるケースも少なくありません。

転校時に気をつけたい手続きのステップを、以下のように整理しておきましょう:

  • ①事前調査とスクール見学 まずは、転校先の候補となるスクールをいくつかピックアップし、カリキュラムや教育方針、学期制度を比較します。実際に見学したり、説明会に参加したりすることで、学校の雰囲気やサポート体制も見えてきます。
  • ②必要書類と入試準備 願書の提出、成績証明書や推薦状の準備などが必要になる場合があります。英語での提出が求められることも多いため、翻訳や書類作成に余裕を持って対応することが重要です。学校によっては英語の筆記試験や面接があることも。
  • ③入学可否の通知と転校準備 入学が認められた場合、制服や教材の準備、現在の学校への転出手続き、転校前の心構えづくりが必要になります。特にお子さんの気持ちのケアを忘れずに。環境が変わることで不安を感じる子も多いため、「一緒に準備する」という姿勢が大切です。

これらを丁寧に進めることで、親も子も納得感のある転校が実現できます。

環境の変化に子どもが馴染めるか不安なときは?

インターナショナルスクールへの転校は、言語や文化、授業の進め方など、これまでとは大きく異なる環境に飛び込むことになります。特に「うちの子、すぐに馴染めるかな…」という不安を抱える親御さんは少なくありません。

でも、実際のところ、子どもたちの適応力は大人が思っている以上に高いものです。もちろん、最初は戸惑ったり、授業についていくのに苦労したりすることもありますが、「自分のことを受け入れてくれる環境」に身を置くことで、少しずつ自信を持ち、のびのびと過ごせるようになります。

たとえば、スクールによっては「EAL(English as an Additional Language)」という英語サポートプログラムが用意されていることも多く、英語が苦手な子でも段階的に授業に慣れていけるよう工夫されています。また、学年問わずチューター制度やピアサポートが整っている学校もあり、新入生へのサポート体制がしっかりしています。

スクール選びで失敗しないために見るべきポイント

インターナショナルスクールに転校する際、「どの学校にすべきか」は非常に重要なテーマです。子どもに合ったスクールを選べるかどうかで、転校後の満足度や適応のしやすさは大きく変わってきます。

ここでは、スクール選びで失敗しないために、親御さんが注目したい4つのポイントを紹介します:

  • 教育方針が家庭と一致しているか? モンテッソーリ、IB(国際バカロレア)、アメリカ式、イギリス式など、インターナショナルスクールにはさまざまな教育スタイルがあります。家庭が重視している教育の価値観と一致しているかを確認しましょう。
  • 英語サポートやバイリンガル教育の充実度 英語がまだ得意ではないお子さんの場合、どれくらいのサポートがあるかは非常に大切なチェックポイントです。EALや日本語補助、学習支援プログラムの内容を確認しましょう。
  • 通学のしやすさや生活環境 通学に1時間以上かかるような距離だと、毎日の負担が大きくなります。送迎の有無、バスルート、近隣の治安や施設も考慮に入れましょう。
  • スクールの雰囲気や生徒の多様性 できれば見学や体験入学を通じて、実際の雰囲気を肌で感じてみてください。生徒同士の関係性や、学校全体に流れる空気感が「うちの子に合っているか」は意外と大きなポイントになります。

これらを意識することで、ただ「有名だから」「英語教育があるから」ではなく、本当にお子さんに合ったスクール選びができます。

転校後の成長のチャンスをどう広げるか

インターナショナルスクールへの転校は「新しい環境への適応」だけでなく、「子どもの成長のチャンス」を広げる可能性も秘めています。ただ英語が話せるようになるだけでなく、多文化理解や主体的な学び方など、日本の学校では得がたい経験を積める場でもあります。

たとえば、IB(国際バカロレア)を採用している学校では、論理的思考力・問題解決力・プレゼンテーション力といった、将来グローバル社会で必要とされるスキルを体系的に学べるようになっています。また、異文化の中で友人を作り、意見を交わす経験は、「自分と違う考えを尊重する力」へとつながっていきます。

そういった環境の中で、親御さんにできることは、「見守りつつ、共に学ぶ姿勢」。一緒に英語を勉強したり、子どもが話してくれることをじっくり聞いたり、時には「知らない世界を教えてもらう」くらいの気持ちで接してみてください。

インターナショナルスクールへの転校は、たしかに勇気のいる決断です。でも、それは「新しい未来を選びとる一歩」でもあります。タイミングや手続き、子どもの気持ち、スクール選び…。そのすべてを丁寧に考えていくことで、親御さん自身も「納得のいく決断」ができるはずです。

今の学校に違和感がある。もっと広い視野を持たせてあげたい。そう思ったとき、インターナショナルスクールはきっと大きな選択肢になるでしょう。

「悩む」ということは、ちゃんと子どもの未来に向き合っている証拠。 だからこそ、その一歩を応援したい。