「幼少期から子どもに英語を学ばせてあげたい!」「英語脳を身につけてほしい!」と考える親はグローバル化が進む近年増加傾向にあります。
しかし、子どもに英語を教える親が英語を話すことができなくても正しい英語を子どもが身につけることができるのか、変な英語を覚えてしまうのではないかと不安になる方も多いと思います。
そこで今回は親の英語力はどこまで必要なのか、英語を教える際の注意点はないかなどを中心に解説していきます。
幼少期の英語学習が注目される理由

幼少期のうちから英語を学ぶことが注目されている理由はいくつかあります。その一つが、幼児期は言葉を自然に吸収しやすい時期(臨界期)だということです。小さい子どもは耳がよく、聞いた音をそのまま真似するのが得意です。そのため、英語の発音やリズムを自然に身につけやすく、大きくなってから学ぶよりもスムーズに習得できると言われています。
また、英語ができることで将来の選択肢が広がる点も大きな理由です。英語が話せると、海外の学校や仕事のチャンスが増えるだけでなく、世界中の人とコミュニケーションが取れるようになります。特に、インターナショナルスクールでは、英語を通じて異なる文化や価値観に触れる機会が多く、国際的な視野を広げることにもつながります。
こうした背景から、幼少期の英語学習は将来の可能性を広げるための重要なステップとして、多くの家庭で関心を集めています。
親の英語力はどこまで必要?

「子どもに英語を学ばせたいけれど、自分が英語を話せないと無理なのでは?」と不安に思う親は多いかもしれません。
しかし、結論から言えば、親の英語力が必須というわけではありません。大切なのは、子どもが英語に触れる機会をどれだけ作れるかです。
英語が得意な親であれば、日常の会話に英語を取り入れたり、一緒に英語の絵本を読んだりすることができます。一方で、英語が苦手な場合でも、英語の動画や音楽、アプリなどを活用すれば、子どもは自然と英語に慣れていきます。また、インターナショナルスクールや英会話教室、オンラインレッスンを利用すれば、専門の先生が英語を教えてくれるため、親の英語力に関係なく学習を進めることができます。
ではより具体的に英語が話せない親の家庭では、どのような学習方法が良いのでしょうか?
英語が苦手な家庭が意識するべきポイント3つ
ここでは、英語が得意でなくても実践しやすい3つの学習方法意識すべきポイントを紹介します。
- 英語の音を生活に取り入れる
- 親も一緒に学ぶ姿勢を見せる
- 英語を使う機会を作る
英語の音を生活に取り入れる
英語を学ぶ上で大切なのは、できるだけ多くの英語の音に触れることです。親が話せなくても、英語の絵本を読み聞かせたり、英語の歌やアニメを流したりするだけで、子どもは自然と英語のリズムや発音に慣れていきます。特に、英語の歌は単語をリズムに乗せて覚えられるので、楽しみながら学べるのがポイントです。
親も一緒に学ぶ姿勢を見せる
子どもは親の姿をよく見ています。「英語は楽しい」「学ぶことは面白い」と感じられる環境を作ることで、子どもも積極的に英語に触れようとします。例えば、親も簡単な英語フレーズを一緒に学んだり、英語のアプリやカードゲームで遊んだりするのも効果的です。「完璧に話せなくても大丈夫!」という姿勢を見せることで、子どもも気負わずに英語に取り組めるようになります。
オンライン英会話や英語学習アプリを利用する
オンライン英会話や英語学習アプリを利用することで、ネイティブスピーカーとのコミュニケーションや、ゲーム感覚での学習ができます。これらのツールは、親御さんの英語力に関係なく、子どもが楽しく英語を学ぶ手助けとなります。
幼児が英語学習するメリット

英語が喋れない家庭でも効率よく子どもに英語教育する方法を解説しました。
では幼児が英語学習をすることにはどのようなメリットがあるのでしょうか?
- 英語耳・英語脳を養うことができる
- 多様性や寛容な心を持つことができる
それぞれ解説していきます。
英語耳・英語脳を養うことができる
幼児期に英語を学ぶと、子どもたちは自然と英語の音を聞き取る力が育ちます。言語の「臨界期」(6ヶ月頃から始まる、言語習得に最適な時期)には、異なる言語の音を敏感に捉える能力が高まり、ネイティブスピーカーのような発音やリスニングスキルを身につけることができます。
この時期に英語の音に触れることで、日本語とは異なる英語の音を識別しやすくなり、正しい発音や聞き取りができるようになります。
また、幼少期に英語を学ぶことで「英語脳」を作ることができます。英語脳は、英語での考え方をスムーズにし、英語を母国語のように使えるようになるものです。
多様性や寛容な心を持つことができる
英語を学ぶことで、子供たちは英語圏の文化や習慣に触れることが増えます。例えば、英語の絵本やアニメ、音楽などを通じて、アメリカやイギリスなどの文化に自然と親しむことができるのです。
こうした体験は、異なる文化に対する理解を深め、多様な価値観を尊重する意識を育てるでしょう。
また、異なる文化や価値観に触れることで、子供たちは自分とは異なる考え方や生き方を理解し、受け入れる寛容な心を持つようになります。
幼少期から異文化に対してポジティブな経験を積むことで、異文化の人や、自分と違う人種の人に対する偏見なども無くなっていくでしょう。
幼児英語学習の注意点

最後に幼少期の英語教育で注意すべきポイントを解説します。
- ダブルリミテッドになる恐れがある
- 文化のアイデンティティが混乱してしまう可能性がある
それぞれ解説します。
ダブルリミテッドになる恐れがある
「ダブルリミテッド」とは二つの言語を話すことはできるが、どちらの言語も年齢相応のレベルに到達していないことを指します。
ただ、家庭内や長期休みで日本語をしっかりと使うことや日本語の読み聞かせをしてあげるなどすればこのような状態になることは珍しいでしょう。
お金がかかることが多い
早期英語教育には、専門のスクールやプライベートレッスンの費用がかかります。こうした教育は高額な授業料が多く、家庭の経済状況によっては大きな負担になります。さらに、教材費や交通費もかかる場合があるため追加の費用も考えとかなければいけません。
しかし、こういった点を踏まえても幼少期のうちから子どもに英語学習をさせるメリットは大きいです。注意点をしっかり確認し、正しい英語教育を行なっていきましょう!