「国際的な教育を受けさせてあげたい!」「公立校では味わえない教育を受けさせたい!」と考え、インターナショナルスクールへの入学を検討される方は近年増加傾向にあります。
しかし、実際にどのような教育がされているのか、わからない方も多いです。
そこで今回はインターナショナルスクールで行われているICT 教育を中心に解説していきます。
インターナショナルスクールとは

インターナショナルスクールにはどのような特徴があるのでしょうか?
大きな特徴を3つ挙げます。
- 日常生活が英語
- さまざまな国籍の子どもたちがいる
- 高額な学費
インターナショナルスクールでは授業を含めた日常生活の全てが英語で話されます。
幼少期の頃から、「使える英語」に触れることで、英語力だけでなくコミュニケーション能力も養うことができます。
また、インターナショナルスクールには欧米諸国やアジア諸国、オーストラリアなどさまざまな国から子どもが集まります。
そのため、多様性の感性や国際感覚を身につけることができます。そのような感性を幼少期のうちから身につけることで、グローバルな人材として成長が期待できるでしょう。
学費が高額なのも、インターナショナルスクールの大きな特徴の一つです。
一般的に学費の相場は150万円〜300万円と言われています。
小学校・中学校・高校ともにインターナショナルスクールの学費が日本の公立校・私立校を上回っています。
そのため、インターナショナルスクールへの入学を検討する際は学費がいくらかかるのかも要チェックポイントです。
ICT教育のメリットとは

そもそもICT教育とはどのようなものなのでしょうか?
ICT教育とは、情報通信技術(ICT)を活用した教育方法のことを指します。コンピュータ、タブレット、インターネットなどのデジタルツールを使い、効率的な学習を行い、個々のニーズに応じた教育をすることが目的です。ICT教育の例を挙げると、オンライン授業やデジタル教材の利用、プログラミング学習などがあります。
ではICT教育にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
- 自分のペースで学習を進めることができる
- 学びが楽しくなる
- グローバルな視野を広げることができる
それぞれ解説します。
自分のペースで学習を進めることができる
ICT教育の大きなメリットは、子どもたちが自分のペースで学習できるという点です。従来の授業では、全員が同じスピードで進まなければならず、早く理解する子どもや、少し遅れてしまう子どもが出てきます。しかし、ICT教育では、各々の理解度に合わせて学習を進めることができます。
こうした教育により、子どもたちは無理なく学び、自信を持って次の学習ステップに進むことができます。
学びが楽しくなる
視覚的にわかりやすいデジタル教材や、ゲームのように楽しめる学習アプリなどのICT教育は、子どもたちにとって学習を楽しく感じさせるものになるでしょう。例えば、算数の授業でゲーム形式のアプリを使って問題を解くことで、ただ教科書を読むよりも興味を持って取り組むことができます。
このように、ICT教育を通じて子どもたちは楽しみながら学び、学習意欲が高まります。楽しく学べることで、自然と勉強が好きになり、長期間にわたって学び続けることができるようになります。
グローバルな視野を広げることができる
ICT教育を行うことで、子どもたちは世界中の情報にアクセスすることができるようになります。インターネットを通じて、さまざまな国の文化や社会について学ぶことができるため、子どもたちの視野が広がるでしょう。例えば、国際的なニュースや時事問題をテーマにしてディスカッションを行い、異なる文化や価値観を学ぶ授業が行われることがあります。
これにより、子どもたちは自分の国だけでなく、世界中の出来事に関心を持ち、将来グローバルな環境で活躍するための土台を養うことができます。特に、異なる国の子どもたちとオンラインでディスカッションなどをする経験は、国際感覚を養う良い機会になるでしょう。
ICT教育のデメリットとは

次にICT教育のデメリットについて解説します。
- デジタル依存のリスク
- 情報格差が生じる可能性がある
- コミュニケーション能力の低下
それぞれ解説します。
デジタル依存のリスク
ICT教育を通じて子どもたちがデジタルツールを頻繁に使用するようになると、デジタル依存のリスクが高まることがあります。パソコンやタブレットを長時間使用することにより、学習以外の目的でデジタル機器を使いすぎることが問題となります。特に、学習中にSNSやゲームにアクセスしてしまうと、集中力が低下し、学習効率が下がることが懸念とされます。
例えば、授業中にタブレットを使って学習している子どもが、気付かないうちにSNSを開いてしまい、授業に集中できなくなるということがICT教育を行う中の問題となっています。このような問題に対処するためには、教員や保護者がデジタル機器の適切な使い方を指導し、自己管理能力を育てることが求められます。
情報格差が生じる可能性がある
ICT教育は、すべての子どもが同じようにデジタル機器にアクセスできることを前提としていますが、実際には家庭の経済状況や地域のインフラにより、デジタル機器やインターネット環境に格差が生じることがあります。これを「デジタルデバイド」と呼びます。この格差が存在すると、一部の子どもがICT教育を十分に受けられないという状況が発生します。
例えば、地方に住んでいる子どもや、経済的に余裕のない家庭では、十分なインターネット環境やデバイスを用意できず、ICT教育を受けることが難しく、学習機会に差が生じてしまいます。そうした問題に対処するためにも、学校や自治体がデジタルインフラの整備を進め、すべての子どもに平等な学習環境を用意することが重要です。
コミュニケーション能力の低下
ICT教育は、オンライン上でのやり取りやデジタルツールを通じた学習が中心となるため、対面でのコミュニケーション能力が低下するリスクがあります。特に、子どもたちが画面越しでのやり取りに慣れすぎると、実際の会話や対人関係でのコミュニケーションが苦手になる可能性があります。
例えば、オンライン授業では、子どもたちが教師やクラスメートと直接顔を合わせて話す機会が少なくなってしまいます。その結果、対面でのコミュニケーションが苦手になる子どもが増えることが懸念とされています。これを防ぐためには、ICT教育と並行して、対面でのコミュニケーション活動も積極的に取り入れることが重要です。
インターナショナルスクールで行われているICT教育の特徴

最後にインターナショナルスクールで行われているICT 教育の特徴について解説します。
- グローバルな視点を持つ教育環境
- 個別化された学び
- プログラミング教育の導入
- セキュリティ教育の導入
それぞれ解説します。
グローバルな視点を持つ教育環境
インターナショナルスクールでは、さまざまな国籍や文化背景を持つ子どもたちと一緒に学びます。そのため、ICT教育を通じて国際的な視野を広げ、異なる背景を理解し合う能力が求められます。例えば、インターネットを活用して世界中の情報にアクセスできる環境が整っているため、異文化交流や共同プロジェクトを行う機会が増えます。これにより、子どもたちは他国の子どもたちとのコミュニケーションを通じて、多様な価値観を学ぶことができます。
個別化された学び
インタナショナルスクールではICTを利用することで、各子どもの学習ペースやスタイルに合わせた個別化された学習を行っています。例えば、インターネットを通じて行われるデジタル教材や学習プラットフォームを活用することで、子どもたちは自分のペースで学習を進めることができます。また、教師はリアルタイムで子どもの進捗を確認し、適切なフィードバックを送ることが可能です。これにより、子どもたちそれぞれの強みを引き出し、弱点をサポートすることができます。
プログラミング教育の導入
多くのインターナショナルスクールでは、プログラミング教育を積極的に導入しています。プログラミングを学ぶことで、論理的思考や問題解決能力が身につきます。さらに、子どもたちは自分でプログラムを作り出すことで、創造力や自律性も育まれます。これにより、ICTスキルが身につくだけでなく、他の教科にも応用できる思考力が養われます。例えば、プログラミングを通じて数学の概念を深く理解することができるなどのメリットがあります。
セキュリティ教育の導入
デジタル社会で生活する上で、インターネット上の安全性を理解することが重要です。インターナショナルスクールでは、ICT教育の一環として、サイバーセキュリティやプライバシー保護についての教育も行われています。子どもたちは、安全なインターネットの使い方や個人情報を守るための方法を学びます。これにより、インターネットを安全かつ責任を持って使用する意識を養うことができるようになります。