【アメリカンスクール】WASC?NEASC?アメリカの認定制度について紹介!

インターナショナルスクール

こんな内容をお探しの方向けの記事です。

  • アメリカの認定制度について知りたい
  • アメリカンスクールに通うメリット、デメリットが知りたい

アメリカには学校を認定する機関があることをご存知でしょうか?近年では、日本インターナショナルスクールもアメリカの機関による認定が進んでいます。
また、各スクールの詳細と特徴についても徹底解説します。是非ご覧ください。

はじめに

インターナショナルスクールを調べるときにこのような疑問を持ったことはありませんか?

認定機関? アメリカのスクール認定機関はどのようなもの?

各認定制度の違いは何?

そんな方向けに今回は、アメリカのスクール認定制度について徹底紹介します。

アメリカの認定制度

アメリカの認定制度は基本的に学校認定で、学校自体を認定します。

アメリカ合衆国では、政府が民間の非営利の認定団体を認定し、その認定団体が大学を認定(アクレディテーション)するという認定校制度が採用されています。その認定を行う組織の一つがNEASCです。日本の場合、文部科学省の認可がなければ「大学」という名称を使うことができないと学校教育法第135条第1項で定められています。

ですが、アメリカ合衆国の場合連邦政府や州政府の認証を受けなくても、認定機関が学校を認定することによって、「大学」を意味する「University」や「College」という名称を教育機関の名前に使うことが可能なのです。

なので、認定制度としても、基本的にカリキュラムを認定するのではなく、学校を認定するのです。

その認定機関のなかでも、連邦政府に認められており、国際的にも有名な期間が6つ存在します。

以下の表がその6つです。

認定制度ホームページ管轄州
WASC西部地域 私立学校・大学協会https://www.acswasc.org/カリフォルニア、ハワイ、グアム、米領サモア、ミクロネシア、パラオ、マリアナ
NEASCニューイングランド大学・学校協会https://www.neasc.org/コネチカット、メイン、マサチューセッツ、ニューハンプシャー、ロードアイランド、バーモント
SACS南部 大学・学校協会https://sacscoc.org/アラバマ、フロリダ、ジョージア、ケンタッキー、ルイジアナ、ミシシッピ、ノースカロライナ、サウスカロライナ、テネシー、テキサス、バージニア
NWCCUノースウエスト 単科・総合大学委員会https://nwccu.org/アラスカ、アイダホ、モンタナ、ネバダ、オレゴン、ユタ、ワシントン
HLC高等教育委員会https://www.hlcommission.org/アーカンソー、アリゾナ、コロラド、アイオワ、イリノイ、インディアナ、カンザス、ミシガン、ミネソタ、ミズーリ、ノースダコタ、ネブラスカ、ニューメキシコ、オハイオ、オクラホマ、サウスダコタ、ウィスコンシン、ウェストバージニア、ウィスコンシン、ワイオミング
MSCHE中部 州高等教育委員会https://www.msche.org/ニューヨーク、ニュージャージー、ペンシルバニア、デラウェア、メリーランド、ワシントンDC、プエルトリコ、ヴァージン諸島
2024年現在。

近年、日本ではインターナショナルスクールが増えているため、アメリカの国際認定機関による認定スクールも増えています。

これらの認定制度は学校に対しての認証です。

これは、教育内容はある程度裁量がスクールに委ねられており、独自のカリキュラムも認められます

なので、スクール独自のカリキュラムを重視するのであれば、アメリカ6大認定スクールオススメします。

また、カリキュラム自体を認定する国際認定機関もあります。

他の国際認定機関の詳細につきましては、こちらの記事をご確認ください。

各認定機関の詳細と特徴

WASC(西部地域 私立学校・大学協会)

WASCは、The Western Association of Schools and Colleges(西部地域 私立学校・大学協会の略称です。アメリカ合衆国カリフォルニア州に本部があり、幼児から12年生(高校3年)までの学校、そして大学までを認証する教育組織です。教育カリキュラムについてもWASCと呼ばれることがあります。

正式な日本語名称が確認できませんでしたが、「西部地域 私立学校・大学協会」といったところでしょうか。

アメリカ合衆国政府公認の非営利民間団体の1つで、西部(カリフォルニア、ハワイ、グアム、米領サモア、ミクロネシア、パラオ、マリアナ)にある学校を認定してきました。カリフォルニア州に本部があります。

こちらは学校認定組織です。WASC認定までには、多くの過程を要します。また定期的な査察や期限が決まっているため、再認定など評価を受けます。このプロセスを経ることで認定教育の基礎が固まります。そのため、信頼性が高いです。

認定校で12年の課程を修了した18歳以上の者には、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められています。

NEASC(ニュイングランド大学・学校協会)

NEASCは、New England Association of Schools and Colleges(ニューイングランド学校・大学協会)の略称です。

正確な略称が確認できなかったのですが、「ニューイングランド学校・大学協会」といったところでしょうか。

1885年に設立された教育認定機関で、カリフォルニア、ハワイ、グアム、アメリカ領サモア、ミクロネシア、パラオ、マリアナにある学校を認定してきました。マサチューセッツ州に本部があります。

アメリカ合衆国政府公認の非営利民間団体の1つで、ニューイングランド(コネチカット、メイン、マサチューセッツ、ニューハンプシャー、ロードアイランド、バーモント)にある公立、私立校と世界各国の学校を認定してきました。

NEASCの認定過程として、学習構造、組織構造、健康・安全・セキュリティ、財務・施設・リソース、倫理的実践、下宿・寮等が評価されます。このようにして、学校そのものにNEASC標準認定がなされるのです。

世界的な資格として有用され、認定校で12年の課程を修了した18歳以上の者には、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められています。 

SACS(南部 大学・学校協会)

SACSは、Southern Association of Colleges and Schoolsの略称です。SACSCOCとも呼ばれます。

正確な略称が確認できなかったのですが、「南部 大学・学校協会」といったところでしょうか。

1895年に設立され、1912年から存在するスクール認定・改善評議会と大学委員会で構成されています。アメリカ合衆国政府公認の非営利民間団体の1つで、南部(アラバマ、フロリダ、ジョージア、ケンタッキー、ルイジアナ、ミシシッピ、ノースカロライナ、サウスカロライナ、テネシー、テキサス、バージニア)の学校を認定してきました。

認定を申請する教育機関は、認定の原則、品質向上の基盤に含まれる基準、委員会の方針および手順に準拠しなければなりません。公立、私立に関係なく、すべての申請者、候補、およびメンバー教育機関がこの要件を求められます。

審査は以下の手順で行われます。

  • (1) 候補資格を求める機関の審査
  • (2) 初回会員資格を求める候補機関の審査
  • (3) 包括的審査後の継続認定を求める会員機関の審査
  • (4) 認定に関連する機関の状況の評価後の継続認定を求める会員機関の審査
  • (5) 機関の性質と範囲の大幅な変更または拡大の変更の審査後の承認と継続認定を求める会員機関の審査

これらの審査が先ほど述べた基準に従って実施されるのです。厳正な審査を経て、スクール認定がなされます。

NWCCU(ノースウエスト 単科・総合大学委員会)

NWCCUは、Northwest Commission on Colleges and Universities(ノースウエスト 単科・総合大学委員会)の略称です。

正確な略称が確認できなかったのですが、「ノースウエスト 単科・総合大学委員会」といったところでしょうか。

1917年に設立され、データと証拠を基準に、審査を適用して高等教育機関を認定し、継続的な改善をサポートし、学生の公平な学習、研究活動を促進する機関です。

アメリカ合衆国政府公認の非営利民間団体の1つで、ノースウエスト(アラスカ、アイダホ、モンタナ、ネバダ、オレゴン、ユタ、ワシントン)にある学校の認定をしてきました。

NWCCUでは、以下の手順で認定されます。

  • 申請校(1年~3年以上)
  • 候補校(5年以下)
  • 会員校として認定(初期認定から始まり、7年間ごとに再認定)

NWCCUも審査が非常に厳格で、認定されるまでには、最低でも3年ほどかかります。

HLC(高等教育委員会)

HLCは、Higher Learning Commission(高等教育委員会の略称です。

正確な略称が確認できなかったのですが、「高等教育委員会」といったところでしょうか。

アメリカ合衆国政府公認の非営利民間団体の1つで、アーカンソー、アリゾナ、コロラド、アイオワ、イリノイ、インディアナ、カンザス、ミシガン、ミネソタ、ミズーリ、ノースダコタ、ネブラスカ、ニューメキシコ、オハイオ、オクラホマ、サウスダコタ、ウィスコンシン、ウェストバージニア、ウィスコンシン、ワイオミングにある学校の認定をしてきました。

HLCでは、以下の手順で認定されます。

  • 申請
    HLC会員資格の申請を提出
  • 適格性面談
    機関の代表者はHLCスタッフと面談
  • 適格性申請提出の同意
    機関がHLCに書類を提出
  • 資格申請
    HLCが準拠していることを証明

上記は簡易的な説明ですが、厳格な審査があります。

MSCHE(中部 州高等教育委員会)

https://www.msche.org/

MSCHEは、Middle States Commission on Higher Education(中部 州高等教育委員会の略称です。

正確な略称が確認できなかったのですが、「中部 州高等教育委員会」といったところでしょうか。

アメリカ合衆国政府公認の非営利民間団体の1つで、中部(ニューヨーク、ニュージャージー、ペンシルバニア、デラウェア、メリーランド、ワシントンDC、プエルトリコ、ヴァージン諸島)にある学校の認定をしてきました。

MSCHEでは、以下の手順で認定されます。

  • 事前問い合わせ
  • 認定資格候補者申請、および認定候補者ステータスの付与
  • 事前申請
  • 申請者最低要件レポート
  • 申請前の現地訪問
  • 申請前最低要件レビューレポート
  • 申請書の提出を許可するかについて審査
  • 認定資格候補者申請
  • 認定候補者ステータスの付与
  • 認定の付与
  • 出願・立候補に関わる費用の納入
  • フォームとテンプレート
  • 申請前最小要件審査報告書
  • 認定準備状況報告書
  • 認定準備分析レポート
  • 申請者評価チーム報告書
  • 申請者評価チーム委員長の分析報告書
  • ティーチアウト計画と同意書
  • ティーチアウト審査報告書

このような多大なプロセスを経て認定されます。詳細につきましては、こちらをご確認ください。

2021年1月1日から、海外でも最初は対象地域から申請可能になるそうで、その後は世界中へ段階的に拡大していくそうです。

数年以内に候補校として日本のインターナショナルスクールが出てくるかもしれませんね。

ACSI(国際クリスチャン学校協会)

また、同じくアメリカに本部がある国際認定機関として、ACSIがあります。

ASCIホームページ。2024年3月現在。https://www.acsi.org/

ACSIはAssociation of Christian Schools lnternationalの略称です。正式な日本語名称が確認できませんでしたが、日本語に訳すと「国際クリスチャン学校協会」といったところでしょうか。

1978年に設立された、世界最大のキリスト教をベースとしたカリキュラムを提供する主要な国際組織です。教育カリキュラムについてもACSIと呼ばれることがあり、キリスト系のインターナショナルスクールが認定を取得しています。

ACSI認定、キリスト教系スクール詳細につきましては、こちらの記事をご覧ください

おわりに

いかがでしたでしょうか。

今回はアメリカのスクール認定制度について徹底紹介しました。皆様のスクール選びの参考になれば幸いです。

他の国際認定についても、気になった方は調べてみると良いでしょう。

子供たちの成長にとって大切な選択であるスクール選び。異文化の交流、多様性の理解、国際的な視野の拡充は、彼らの未来において貴重な経験となるでしょう。これからのスクールライフが、充実した学びと素晴らしい出会いに溢れ、子供たちの未来が輝くものとなることを心よりお祈りしています。

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