「年間学費が500〜800万円台って聞いたけど、寮費込みだと総額いくらになるの?」 「2023年に開校したばかりの新しい学校に通わせて大丈夫?進学実績ってどうなの?」
こういった疑問を持っている方に向けて、今回はRugby School Japan(ラグビースクールジャパン、通称RSJ)を徹底解説します。
まず一点。RSJの所在地は茨城県ではなく、千葉県柏市柏の葉です。つくばエクスプレス「柏の葉キャンパス」駅から徒歩圏にある千葉大学柏の葉キャンパスの隣接地に開校しました。首都圏から電車で直接アクセスできる、首都圏初の英国式全寮制ボーディングスクールです。
RSJは1567年創立、456年の歴史を持つ英国「ザ・ナイン」の1校・ラグビー校(Rugby School UK)の日本校として2023年9月に開校しました。2024年に「世界の注目すべき私立校トップ25」(Carfax Education選出)に日本で初めて選ばれ、2025年には初の卒業生がUCL・グラスゴー大・早稲田大などへ進学するという節目を迎えた、今まさに注目度が急上昇している学校です。
この記事では、RSJの所在地と立地・学費の具体的な構造・英国式IGCSE+Aレベルカリキュラムの内容・2025年に出た初のAレベル実績・ハウスシステムと寮生活・保護者の声・ハロウ安比との比較まで一気にまとめました。
Rugby School Japan(RSJ)ってどんな学校?
RSJを他のインターと決定的に分けるのが「ラグビー校(Rugby School UK)の日本校」という立場です。
ラグビー校は1567年、英国ウォリックシャーのラグビー市に創立された名門パブリックスクールです。サッカーの原型となったラグビーフットボールが誕生した学校として世界的に知られ、イートン・ハロウ・ウィンチェスターなどと並ぶ「ザ・ナイン(The Nine)」の1校です。456年の歴史の中でオックスフォード・ケンブリッジへの進学率も高く、文学者ルーパート・ブルックや思想家マシュー・アーノルドなど著名な卒業生を輩出しています。
RSJはこの本校とのパートナーシップ(姉妹校関係)のもと、本校と同一のカリキュラム(IGCSE・Aレベル)・同一の教育理念(Whole Person Whole Point)・同一の教師採用基準を採用しています。
基本情報まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Rugby School Japan(ラグビースクールジャパン) |
| 所在地 | 千葉県柏市若柴(柏の葉キャンパス周辺) |
| 開校 | 2023年9月 |
| 対象 | Year 7〜Year 13(11歳〜18歳) |
| 寮制 | 全寮制または通学制(デイ・ウィークリーボーダー・フルボーダーから選択) |
| 授業言語 | 英語 |
| カリキュラム | 英国式(IGCSE→Aレベル) |
| 国際認定 | COBIS・FOBISIA(取得中)・ABSA・BSA |
| 在籍国籍 | 15カ国以上 |
| 教師 | 約40名(多くが英国出身) |
| アクセス | つくばエクスプレス「柏の葉キャンパス」駅から徒歩圏・東京から約30分 |
| 公式サイト | https://rugbyschooljapan.ed.jp |
RSJのもうひとつの特徴が「通学も可能」という柔軟な在籍形態です。フルボーダー(全寮)・ウィークリーボーダー(週5日寮)・デイ(通学)の3種類から選択でき、ハロウ安比の「100%全寮制のみ」とは異なります。首都圏在住で「全寮制にするかどうか迷っている」という家庭にも入口が広い設計です。
学費はいくら?授業料・寮費・割引制度の全体像
RSJの2025/26年度の学費は、年間授業料が学年・プログラムによって500万円〜820万円の範囲です。これに全寮制を選ぶ場合は寮費が年間200〜260万円程度が別途かかります。授業料と寮費の合計でみると年間700〜1,000万円前後という水準になります。
費用の内訳と割引制度
RSJの学費は詳細な割引制度が整備されている点が際立っています。
早期一括払い割引: 翌年度の授業料・寮費を1月〜3月末までに一括払いした場合は5%割引、4月〜5月末なら3%割引が適用されます。年間トータルで数十万円の節約につながる制度です。
兄弟割引: 2人の兄弟が同時在籍の場合は長子の授業料・寮費が5%減免、3人なら15%、4人なら30%という段階的な割引があります(2025/26年度から適用開始)。
食費の別途請求: 食事代は学期ごとに別途請求される構造で、授業料・寮費には含まれていません。制服代・文房具・課外活動費も別途かかります。
デジタル環境については、Year 10まではiPad、Year 11〜13はノートパソコンを使用するApple School認定校であり、端末費用も考慮が必要です。
カリキュラムの特徴──「Whole Person Whole Point」と英国式一貫教育
RSJの教育哲学を一言で表すなら「Whole Person Whole Point(全人教育)」というスクールのキャッチフレーズに凝縮されています。学業の成績だけを最大化するのではなく、人間としての全体性──思いやり・誠実さ・コミュニティへの関与──を育てることを核に据えた設計です。
カリキュラムは英国のナショナルカリキュラムに準拠し、Year 7〜9(中等前期)→ Year 10〜11(IGCSE)→ Year 12〜13(シックス・フォーム・Aレベル)という一貫した構造を持ちます。
Year 7〜9(下位学年):英国式基礎教育と探究の3年間
Year 7〜9は「ミドルイヤーズプログラム(MYP相当)」として位置づけられ、英語・数学・理科・社会・言語・芸術・体育などの幅広い教科を英語で学びます。RSJは全教科を英語で教えるため、入学時にカリキュラムを理解できるレベルの英語力が必要です。EAL(英語を追加言語として学ぶ)サポートと、SEN(特別教育ニーズ)対応の「パーソナライズドラーニング」部門が用意されており、個別の学習ニーズへの対応体制が整っています。
音楽・演劇も重視されており、音楽カリキュラムでは毎週大勢の前で発表する機会が設けられます。「ステージに立ち続けることで自信がつく」というRSJの教育哲学が、音楽の授業に直結しています。
Year 10〜11(IGCSE):2024年に初の試験結果が出た国際資格
IGCSE(国際中等教育修了証書)コースはYear 10〜11の2年間で、2024年8月にRSJ初のIGCSE試験結果が発表されました。IGCSEはケンブリッジ大学評価機関が管理する国際資格で、世界160カ国以上で認められています。
RSJでのIGCSE結果は公式には「第一期生の成果を確認した」という段階で、具体的なスコアは今後蓄積されていく段階ですが、教師陣の多くがラグビー校本校で経験を積んだ英国出身者であることが、教育水準の担保につながっています。
Year 12〜13(Aレベル):2025年に初の実績が出た進学資格
2025年8月、RSJ初のAレベル試験結果が発表されました。55%の成績がA*/Aという高水準(83%がA*-B)であり、1人の生徒はオックスフォードAQAが主催する「最高得点賞(Go Further Award)」でAレベル化学の日本最高得点を達成しました。
初年度の卒業生はUCL(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン)・ヨーク大学・グラスゴー大学・プリマス・マリジョン大学(英国)・香港中文大学・早稲田大学に進学しています。開校からわずか2年でのこの実績は、RSJがカリキュラムの「本物らしさ」を証明したデータとして評価できます。
最新トピック:世界トップ25選出・2棟の寮増設・初卒業生の進路
2024年1月:世界の注目すべき私立校トップ25に日本初選出
2024年1月、英国の教育機関Carfax Educationが発表する「The Best 25 Private Schools to Watch 2023(世界の注目すべき私立校トップ25校)」の「New Schools to Watch」部門に、RSJが日本初として選出されました。開校からわずか数か月のタイミングでの選出は、施設・教師陣・教育哲学の完成度が世界的に認められた証拠です。
2025年9月:寮棟を2棟増設・収容力を拡大
開校時に4棟だったハウス(寮棟)が2025年9月にさらに2棟増設され、合計6棟体制になりました。各ハウスは約60名の生徒が生活し、ハウスマスター(寮長)3名とハウスアシスタント、毎日来訪するチューターがサポートします。このハウス制は「ハリー・ポッターのような」と評されるほど英国色が強く、ハウス対抗の競技・行事がRSJのコミュニティ文化の核になっています。
施設とキャンパスの充実度
RSJのキャンパスは「現代的な設計でありながら英国ボーディングスクールの美学を体現している」と運営者が表現する設計思想で建設されています。12の緑地エリアで構成されたガーデンキャンパスで、持続可能な建築技術と自然が融合した環境です。
主要施設として、国際規格のラグビー場「Webb Ellis」・25m×6レーンの屋内温水プール・充実したトレーニングジム・レコーディングスタジオを併設した音楽室・演劇室が完備されています。「Webb Ellis」というグラウンド名はラグビーフットボールの発明者とされるウィリアム・ウェブ・エリスへのオマージュであり、本校との精神的なつながりを示す命名です。
口コミ・評判──保護者・専門家の声から見えるRSJのリアル
開校から2年が経過し、保護者コミュニティや教育ジャーナリストからの声が徐々に蓄積されています。
繰り返し出てくるポジティブな声
「パストラルケア(生徒の精神的・生活的サポート)が突出している」という評価が最も多く出てきます。The Good Schools Guideの評価レポートでも「英国の独立校の低い生徒教師比に慣れた保護者でも、ここでは生徒が多大な注目を受けていると感じている」と記されており、RSJは「パストラルケアの模範校(Beacon Status)」として公式に認定されています。
「英国式カリキュラム(Aレベル)への評価が非常に高い」という声も多く見られます。ディスカッション・プレゼンテーション中心の授業スタイルは「日本の学校にはない体験」として保護者から高く評価されており、論理的思考力と英語力が飛躍的に伸びるという実感が語られています。
「首都圏からアクセスできる全寮制」というポジションへの評価もあります。東京から30分というアクセス性は、面会・緊急時の対応がしやすく、「岩手の山の中とは違う安心感」という声が出ています。
慎重に見る声もある
「国籍の多様性が期待より少ない」という声が一部にあります。Good Schools Guideのレポートでも「一部の家庭は在籍生の国籍の多様性が当初期待したほどではないと感じているが、立地と学費から考えると避けられない部分もある」と正直に記されています。これはRSJに限らず、日本国内の英国式ボーディングスクール全体が抱える課題でもあります。
「入学時に高い英語力が必要」という点は慎重に見る必要があります。全科目が英語で進むため、EALサポートはあるものの、英語力のない状態での入学は相当な苦労を伴います。入学前の英語力チェックが入試に含まれており、学校側も英語力の水準を重視しています。
編集部の一言:RSJは「首都圏から通える英国式ボーディング」という唯一無二のポジション
2023年時点で、英国式のボーディングスクールを日本国内で探すと選択肢はほぼ2校に絞られていました。岩手のハロウ安比と、千葉のRSJです。この2校を比較したとき、RSJが持つ最大の独自性は「東京から30分」という首都圏からのアクセスです。
ハロウ安比が「安比高原の大自然の中で、スキーや星空観察と一緒に英国教育を受ける」という自然没入型であるのに対し、RSJは「首都圏に近い柏の葉の都市型キャンパスで、英国式の全人教育を受ける」という都市型です。この違いは単純に立地の差ではなく、「どんな子育てをしたいか」という家庭の価値観の差と直結しています。
2025年に初の卒業生がUCL・グラスゴー大など英国難関大に進学したという実績が出たことで、RSJは「開校2年で一定の結果を出した学校」として評価が確立されてきました。「Whole Person Whole Point」という全人教育の哲学・パストラルケアのBeacon Status・世界トップ25選出という実績が揃い、今後の進学実績の蓄積とともにさらに評価が高まる学校だといえます。
おわりに
今回はRugby School Japan(RSJ)について、立地の正確な情報・年間学費と割引制度・英国式カリキュラムの構造・2025年の初Aレベル実績・ハウスシステムと寮棟増設・保護者の声・ハロウ安比との比較まで一気にまとめました。
「首都圏で英国式ボーディングスクールを探している」という家庭にとって、RSJは現時点で最もアクセスしやすい選択肢です。まずは公式サイトのオープンデー・スクールツアーに参加し、実際のキャンパスと雰囲気を確かめてみてください。
皆さんのスクール選びの参考になれば幸いです!


