インターナショナルスクールの「日本式カリキュラム」ってどんな内容?

基礎知識
こんな人向けの記事です
  • インターナショナルスクールの日本式カリキュラムを知りたい!
  • どんなメリットや注意点があるのかな?

「インターに通わせたい。でも日本の教育もしっかり受けさせたい」
そう感じる親御さんは年々増えています。

英語環境の中で国際的な視野を育んでほしい。
でも、日本人としての基礎学力や文化理解も大切にしたい。

その両方の想いをかなえる選択肢が、インターナショナルスクールの日本式カリキュラムです。

最近では、グローバルスタンダードの教育日本の教育的価値観を融合したカリキュラムを採用するインター校が増えてきました。

でも、実際には「日本式カリキュラムって何?」と疑問に思う方も多いはずです。
今回は、その特徴や教育方針についてわかりやすく解説していきます。

「日本式カリキュラム」の基本構造とは?

インターナショナルスクールといえば、IBやIGCSE、アメリカ式カリキュラムが主流です。
その一方で、文部科学省の学習指導要領に準拠した「日本式カリキュラム」を提供するインター校も登場しています。

このカリキュラムでは、日本の公立・私立小学校と同等の基礎学習内容を英語または日本語で学びます。
具体的には、国語・算数・理科・社会といった主要科目を押さえつつ、英語で探究学習やプレゼンテーションも行うのが特徴です。

日本式カリキュラムの魅力は、単に「日本語の授業がある」というレベルではないこと。

  • 道徳教育日本文化の理解を深める時間
  • 漢字検定や計算検定といった技能試験の準備
  • 日本式の学習習慣(ノート作り、ディスカッションのマナー)の指導

こうした要素を取り入れ、世界に通用する力と日本的な学力・姿勢の両立を目指しています。

では、どのような方針で子どもたちの学びが組み立てられているのでしょうか?

学びの方針とは

日本式カリキュラムを選ぶご家庭の多くは、将来の進路に柔軟性を求めていますことが多いです。
「海外大学だけでなく、日本の中学・高校・大学進学も選べる状態を作っておきたい」という考えです。

このニーズに応え、日本式カリキュラムを導入するインター校は、国内受験にも対応できる学力形成を重視しています。
たとえば:

  • 日本の中学受験に必要な記述力・論理的思考力の養成
  • 英語と日本語のバイリンガル受験対策
  • 帰国生入試に強いカリキュラム設計

こうした体制により、国内・海外どちらにも進学の道を開くことが可能です。

また、最近の日本式カリキュラムでは学習者中心のアプローチが基本。
従来の「教え込む教育」から、生徒の興味や個性に応じた指導へと進化しています。

少人数クラス探究型学習の導入により、子どもたちが自分の考えを深める時間を確保。
この点は、IBやPYPなどの国際カリキュラムとも共通しています。

では、こうした日本式カリキュラムを導入することで、親御さんと子どもにはどのようなメリットと注意点があるのでしょうか?

メリットと注意点

まず、最大のメリットは進路の幅が広がることです。
IBやIGCSE単独では難しい日本国内の進学にも対応でき、同時に海外大学や国際的なキャリアへの道も確保されます。

また、日本式カリキュラムは、子どものアイデンティティ形成にも良い影響を与えます。
日本文化や言語を深く理解しながら、世界での自己表現も学べるため、自信と誇りを持った国際人に育ちやすいのです。

一方で、学校によって「日本式カリキュラム」の内容や質に大きな差があることも事実です。
「日本語の授業がある」だけで表面的に日本式と名乗っているケースも存在します。

そのため、学校選びでは「カリキュラムの具体的内容」「国内受験への対応状況」「教員の質」をしっかり確認する必要があります。

最近では、英語環境+日本式カリキュラムを提供しつつ、国内の進学校との提携を行うインターナショナルスクールも登場しています。
「日本の教育」と「国際教育」のベストミックスを実現している学校を選ぶことが、ご家庭の教育方針に合った学びにつながります。

インターナショナルスクールの日本式カリキュラムは、「日本」か「世界」かという二択を迫らない教育です。

ご両親のなかには、
「グローバル教育を受けさせたい。でも、日本の学力や文化も大事にしたい」
と感じている方が少なくありません。

最近では、探究学習や個別指導を重視しつつ、国内外の進路に対応したハイブリッド教育を提供するインター校も増えています。

無理に「型」にはめず、お子さんとご家庭にとって今、一番柔軟で成長できる学びを選んでいきましょう。