【2025年度最新版】バイリンガル教育とは?バイリンガル幼稚園・インターナショナルスクールの基礎知識も解説

基礎知識
こんな人向けの記事です
  • バイリンガル幼稚園とインターナショナルスクールの違いはなんだろう、、?
  • バイリンガル教育とは?

「子どもに英語を学ばせてあげたい!」「子どもの英語脳を養いたい」と考える親御さんはグローバル化が進む今増加傾向にあります。

そこで今回はバイリンガル教育に注目し、バイリンガル教育とは何か?バイリンガル幼稚園とインターナショナルスクールとは何が違うのか?家庭でできる英語環境とは?の3つを中心に解説していきます!

バイリンガル教育とは?

バイリンガル教育とは、幼児期から二つの言語を使って学ぶ教育方法です。例えば日本語と英語を日常的に併用し、子どもが両方の言語でコミュニケーションできるように育てます。

「バイリンガル」とは二つの言語を自由に使える人という意味です(状況に応じて2言語を使いこなせる人のこと)。幼児期から自然に複数の言語に触れることで、発音やリスニングなども身につきやすいとされています。

メリット

バイリンガル教育にはさまざまな利点があります。まず、複数の言語を扱うことで脳が刺激され、記憶力や集中力、問題解決能力などの認知機能が向上する傾向があると言われます​。

異なる言語で物事を考える体験から多角的な視野が育ち、異文化への理解も深まります。また将来、英語を使う学校や仕事の選択肢が広がり、グローバル社会での適応力も高まるでしょう。小さいうちに英語に親しんでおくと、発音もネイティブに近づきやすく、後々の語学学習もスムーズになると言われます。

デメリット

一方で注意すべき点もあります。幼児にとって二言語を学ぶことは負担が大きく、言語が混ざってしまったり、母語(日本語)の発達が遅れる可能性が指摘されています​。

例えば、日本語と英語を混ぜて話したり、どちらの言語も中途半端な「セミリンガル」状態になるケースです​。

また、家庭でバイリンガル環境を整えるには親の努力や時間も必要ですし、英語教室やスクールに通う場合は経済的な負担(学費)が増える点もデメリットです。重要なのは、メリットとデメリットを理解した上で、子どもの様子を見ながら無理のない範囲で進めることです。

バイリンガル幼稚園・インターナショナルスクールの特徴と選び方

バイリンガル幼稚園インターナショナルスクールは、どちらも英語での教育に力を入れた施設ですが、いくつか違いがあります。お子さんの性格やご家庭の方針によって向き不向きもありますので、それぞれの特徴を知って選ぶ参考にしましょう。​

言語環境

バイリンガル幼稚園は日本語と英語の両方を使って保育するのが特徴です。日常会話や活動に英語を取り入れつつ、日本語もしっかり育てます。

一方、インターナショナルスクールは基本的に英語のみで教育が行われることが多く、園や学校の中では英語が主な共通語になります(日本語の授業がある場合もあります)。簡単に言えば、バイリンガル幼稚園は日本語と英語の「半々」、インターナショナルスクールは英語「ほぼ100%」の環境と考えると分かりやすいでしょう。

対象となる子

インターナショナルスクールはもともと海外籍の子どもや帰国子女など、家庭で英語を使う子が多く通う傾向にあります​。英語が母語に近い子も多いため、授業の進度や内容はオールイングリッシュでも理解できる子が前提です。

一方、バイリンガル幼稚園は主に日本人の子どもを対象にしており、「日本語を育みつつ英語にも親しませたい」家庭に向いています​。

ご家庭で普段英語を話さなくても通いやすく、日本語のサポートもあるので、純粋なインターよりハードルが低いと言えます。

カリキュラム

バイリンガル幼稚園は日本の幼稚園・保育園のカリキュラムに英語教育を組み込んだ形式です。歌や遊び、基礎的なおけいこ(ひらがな練習等)も日本語と英語両方で行います。

インターナショナルスクールでは外国の幼児教育カリキュラム(モンテッソーリやIBなど)に則ってオールイングリッシュで指導することが多いです。小学校以降も見据え、英語で算数や理科の基礎に触れるケースもあります。将来、日本の小学校に進む予定ならバイリンガル幼稚園だと日本語の土台もでき安心ですし、逆に小学校以降もインターナショナルスクールで通わせる予定なら、最初から英語環境に慣れさせるのも一つの方法です。

学費

学費面ではインターナショナルスクールの方が高額になる傾向があります。地域や学校によりますが、幼児部でも年間で150〜300万円程度の授業料が必要な学校もあります​。

一般的な私立幼稚園の数倍~十倍近い負担です。バイリンガル幼稚園も私立園であることが多いため月額数万円台の保育料がかかりますが、オールイングリッシュのインターナショナルスクールよりは抑えめ(年間100万円前後)な場合が多いようです​。

また、バイリンガル幼稚園の中には認可保育園の機能を持つ園もあり、その場合は自治体の補助対象となって費用負担が軽減されるケースもあります。

通園スタイル

バイリンガル幼稚園は日本の幼稚園・保育園と同様の通園スタイルがとれる場合が多いです。園バスがあったり、延長保育が利用できたり、保育時間も一般的な保育園並みに長めに設定されている園があります。共働き家庭でも預けやすいよう配慮されているところも多いです。

一方、インターナショナルスクールはスクールバスがあるところもありますが、基本的には保護者の送り迎えが前提のこともあります。長期休暇(夏休み等)が長かったり、日本の祝日と関係なく海外のカレンダーで休みになる学校もあるため、家庭のスケジュール調整も必要です。こうした生活リズムや通園方法の違いも考慮しましょう。

家庭でできる英語環境作り

バイリンガル教育は家庭での取り組みも大切です。たとえ幼稚園やスクールに通わせなくても、おうち英語と呼ばれる家庭での英語環境づくりで、お子さんに英語への興味を持たせることができます。「親が英語を話せなくても大丈夫かな?」と心配になるかもしれませんが、ポイントを押さえれば大丈夫。ここでは家庭でできる工夫を紹介します。

日常に英語を取り入れる

まずは生活の中に少しずつ英語の時間を作りましょう。例えば英語の歌や童謡を流すのは簡単で効果的です。朝の支度中や車の中で「ABCの歌」や「きらきら星(Twinkle Twinkle Little Star)」などをBGMにすると、子どもも自然と口ずさむようになります。簡単な挨拶や声かけを英語にしてみるのも良い方法です。「Good morning!(おはよう)」や「Let’s eat!(ご飯を食べよう)」など、親子で楽しみながら言ってみましょう。最初は照れもありますが、習慣にすると子どもの方から英語で真似してくれるようになります。

英語の絵本や動画を活用

英語の絵本の読み聞かせは家庭でできる英語教育の定番です。たとえ親御さんが発音に自信がなくても大丈夫。絵を見ながらゆっくり単語をなぞったり、付属の音声CDやデジタル音声を活用すればOKです。好きな物語の英語版や、しかけ絵本などを取り入れると子どもの興味も引きやすいです。​

例えばDr. Seuss(スース博士)のカラフルな英語絵本は、リズミカルな文章で子どもも楽しめます。最近はYouTubeで子ども向け英語アニメや教育番組も充実しています。人気の「Peppa Pig(ペッパピッグ)」やディズニーの幼児向け番組を英語音声で見せてみるのも効果的です。最初は日本語字幕を付けても構いませんが、慣れてきたら映像と言葉だけで理解できるようになります。また、タブレットやスマホで使える子ども向け英語アプリも豊富です。アルファベットの形をなぞるゲームや、動物の名前あてクイズなど、遊び感覚で英語に触れられるアプリを一緒にやってみましょう。

親が英語を話せなくてもできる工夫

親御さん自身がペラペラのバイリンガルでなくても、子どもに英語環境は与えられます。まずは一緒に学ぶ姿勢を見せることが大切です。例えば簡単な単語カードを使って「これは英語で何て言うかな?ママも一緒に覚えよう!」と声をかけてみます。子どもは競争心よりも「一緒にやる」ことで安心感を持ちます。また、最近はオンライン英会話や地域の親子英語サークルなど、親子で参加できるプログラムもあります。そうした場を利用して、ネイティブの先生との時間を作るのも良い経験です。どうしても発音が気になる場合は、先述の音声付き絵本や動画を活用し、親はファシリテーター(促す人)に徹するのも一つの手です。「次はこの動画見てみようか」「この単語知ってる?」と問いかける役に回れば、英語力に自信がなくても十分子どもをサポートできます。

上記の内容を参考に親子で楽しみながら英語教育を続けていきましょう。継続することで、必ずや「英語って楽しい!」という気持ちが子どもの中に育っていくはずです。無理なく楽しく、親子でバイリンガルへの道を歩んでみてください。