「小学生のうちから子どもに英語を触れさせたい」と考える親は増えてきています。その中で、インターナショナルスクールに通わせるというプランを考えている親も多いのではないでしょうか?本記事ではインターナショナルスクールとはどのようなものなのか、インターナショナルスクールと日本の小学校の違いとはどのようなものなのか、など解説していきます。
インターナショナルスクールとは?

インターナショナルスクールとはもともと、日本に住んでいる外国籍の子どものために作られたスクールです。ですが、最近では外国籍の子どもだけでなく日本人でも入学できる学校が増えてきています。
国際的なカリキュラムや教育方針を採用し、国際的な環境で学ぶことができるため、近年では日本人だけど通わせたいという親も多くなってきています。
その他にもインターナショナルスクールの特徴として
- 授業がすべて英語で行われる
- 小学校1年生から高校3年生まである
- 基本的に入学時期は9月
などが挙げられます。
詳しいインターナショナルスクールの特徴を知りたい方はこちらの記事もご覧ください!
インターナショナルスクールと日本の小学校の違い

インターナショナルスクールは日本の小学校とどのような点で違いがあるのでしょうか?
8つの違いを紹介します。
- 小学校卒業資格があるか
- 授業で話される言語
- 生徒の国籍
- 学費の額
- 1クラスあたりの生徒数
- 始業時間・1日のスケジュール
- 行事の違い
- 授業スタイルの違い
小学校卒業資格があるか
インターナショナルスクールと日本の小学校の一番大きな違いして小学校卒業資格の有無です。
インターナショナルスクールが学校教育法第1条に規定されている「一条校」以外の場合、その学校を卒業したとしても義務教育を受けたことになりません。そのため、インターナショナルスクールから公立校への編入を希望したとしても認められないケースがあります。
そのため、入学を希望する際は、インターナショナルスクールの法的な位置付けをしっかりと把握しておく必要があります。
授業で話される言語
日本の小学校では日本語を用いられるのが基本ですが、インターナショナルスクールでは授業を含めた学校生活すべてが英語で行われます。
英語を習いにいく場所ではなく、英語で習う場所なので、英会話教室や塾とは全くの別物です。
英語で基本的なコミュニケーションができる状態でないと入学は難しくなります。また、親もスクールとスムーズなコミュニケーションを取るために英語力が求められる場合があります。
生徒の国籍
日本の小学校では生徒の大半が日本人で占められていますが、インターナショナルスクールでは世界各国の国籍の子供たちがいます。欧米諸国や中南米諸国、オーストラリア、アジア圏などさまざまな国籍の子供たちがいて、日本人はクラスに1人しかいないという状況もあります。
そのため自然に多様性や異文化を理解することができ、国際感覚を身につけることができます。
学費の相場
日本の小学校とインターナショナルスクールでは学費の相場が変わります。
小学校(公立) | 小学校(私立) | インターナショナルスクール | |
学費総額(年間) | 約30万円 | 約150万円 | 約200万円 |
公立小学校では年間にかかる費用が約30万円、私立になると約150万円になります。一方インターナショナルスクールでは年間にかかる費用が約200万円と、日本の公立小学校、私立小学校を上回ります。
そのため、日本の小学校に通わせるより金銭的な負担が大きくなると考えておくといいでしょう。
1クラスあたりの生徒数
日本の小学校における1クラスあたりの生徒数は約40人程度。一方、インターナショナルスクールでは1クラスあたり約20人程度と少数です。
少人数制だと生徒一人ひとりに先生の目が届きやすくなり、手厚い教育を受けることができるというメリットがありますが、先生の人数も必要となってしまいます。そのため学費も高くなってしまうのです。
始業時間・おやつの時間?
始業時間は日本の小学校とはあまり変わらず、8:30。
授業が終わるのが15:30。
日本の小学校とあまり変わらない1日のスケジュールです。ただし教室の掃除の時間などは日本の小学校のように設けられていません。
また、インターナショナルスクールには「おやつの時間」を取り入れてるスクールもあるようです。日本の小学校では「おやつの時間」があるなんて考えられないですね。
行事の違い
インターナショナルスクールでは始業式や終業式など日本の小学校では一般的な行事がないことが多いです。
✔️日本の小学校にはあってインターナショナルスクールにはない行事(学校によって変わります)
- 運動会
- 保護者参観日
- 大掃除
- 始業式
- 終業式
学期ごとの切れ目に休みがなく次の学期に切り替わります。そのため学期の初めや終わりにやる、始業式や終業式がないのです。
✔️日本の小学校になくインターナショナルスクールにはある行事
- ハロウィーンパーティー
- ベイクセール
- 謝肉祭カーニバル
学校ごとに違いはありますが、インターナショナルスクールではパーティーのようなイベントが多いようです。
ベイクセールは親が手作りのお菓子を寄付して学校内で販売するというイベント。謝肉祭カーニバルは仮装してパレードをしたりおかしや花を投げるといったもともとはカトリックのお祭りです。
授業スタイルの違い
インターナショナルスクールでは国際バカロレアなどの世界基準のカリキュラムに則って授業が行われます。そのため科目横断型な授業が行われていて、多角的な視点を身につけることを目的としています。
また、ディスカッションベースの授業も多く、日本の学校と比較しても、探求型の授業が多いです。
ディスカッションベースの授業を行うことで、さまざまな意見を理解し、自分の考えに結びつける力が養われるような生徒参加型の授業が多いです。
日本の学校でもこのような授業は増えてきていますが、主にはレクチャー形式(先生が一方的に話す)の授業が多いようです。
まとめ

日本の小学校とインターナショナルスクールにはさまざまな違いがあります。日常生活から行事まで大きく異なるため、入学を検討する際は双方のメリット・デメリットをしっかりと把握する必要があるでしょう。
自分の子どもがどちらの学校にあっているのか、入学した後のことをどれほど具体的に想像できるのかが大事になってきます。子どもだけでなく、親としても学校と楽しく関われるのかを考えることも大切です。
この記事が日本の学校、インターナショナルスクールの違いを検討する際に参考となれば幸いです。