「子どもに多角的な視点や国際的な視野を持ってほしい！」「個性や多様性を大事にしてほしい！」
そのように考える方は、グローバル社会の今、増えてきています。
そこで今回は、グローバルな視野を育てるためにはどうしたらいいのか？グローバルな視点を持つことのメリットなどを中心に解説していきます。
グローバル教育とは？
グローバル教育環境とは、異なる文化や国籍を持つ学生が一緒に学び、多様な視点を取り入れるための教育の場のことです。
これには、異文化交流や言語教育、多国籍な教育カリキュラムが含まれています。このような環境は、グローバル化が進む現代社会でますます需要が高まっており、重要になってきています。
グローバル教育の定義
グローバル教育の定義を一般化するのは難しいですが、本記事では下記のように定義付けしたいと思います。
- 子どもたちに多様な文化や価値観を理解する力を養うことを目的としている
- 英語をはじめとする語学力の向上を目的としている
- 異文化理解を促進させる
上記3点を含んでいる教育を本記事ではグローバル教育として定義します。
グローバルな視野を子どもに持たせるメリット
子どもがグローバルな視野を持つことで得ることができるメリットをご紹介していきます。
- 批判的思考や問題解決能力を養える
- 想像力や探究心を育てる
- 世界中の学校へ入学を検討できる
- 語学力の向上
それぞれ解説していきます。
批判的思考や問題解決能力を養える
国際的な教育環境では、ディスカッションやグループプロジェクトが頻繁に行われます。これにより、子どもたちは批判的思考や問題解決能力を養うことができます。
自分の意見を述べ、他者の意見を聞くことで、論理的な思考力が向上し、複雑な問題に対する柔軟な解決策を見つける力も身につけることができます。
想像力や探究心を育てる
国際的な教育環境では、柔軟な学習プログラムが多く行われます。
学生は自分の興味や関心に合わせて学ぶことができ、例えばSTEAM教育（科学、技術、工学、アート、数学を中心に創造性や理数教育に力を入れたもの）やプロジェクトベースの学習など、さまざまなアプローチが行われます。
これにより、創造力や探究心が育まれ、学生は幅広い分野で学びながら、自分の好奇心を追求し、問題解決力やクリエイティブな思考力を養うことができます。
世界中の学校へ入学を検討できる
国際バカロレア資格（国際的に通用する大学入学資格）を持っている場合やケンブリッジ国際教育などの認定カリキュラムを学ぶことで、世界中の大学が認める学力を証明することができます。
そうすることで、大学入学の際に必要な学力審査をクリアしやすくなります。
また、英語を含むさまざまな言語での学習経験により、語学力が向上し、入学試験や面接で有利になるでしょう。他にも、グローバルな教育を受けることで、異文化理解や多様な価値観を尊重する力が身につき、国際的な環境での適応力も養われ、世界の大学でも通用する力を育むことができるでしょう。
語学力の向上
グローバルな教育環境では、英語をはじめとする多言語での授業が行われるため、自然と語学力が向上していきます。
特に幼少期からの言語教育は、発音やリスニング能力の向上に効果的であり、また、日常生活でも複数の言語を使用することで、より日常で使える活きた語学力が身につきます。
注意点
では次にグローバル教育を受ける際の注意点について解説していきます。
- 教育カリキュラムの違い
- 学費が高額の場合が多い
- 多文化理解と尊重を大事に
それぞれ解説していきます
教育カリキュラムの違い
国際的な教育機関では、教育カリキュラムが日本にある学校とは異なることが多いです。親としては、子どもが新しいカリキュラムになれるようにサポートする必要があります。
例えば、通わせる学校のカリキュラムを理解し、必要に応じて家庭で補習を行うなどが有効です。また、通わせる学校の教育システムに関する情報を収集し、子どもがスムーズに適応できるよう手助けしましょう。
学費が高額の場合が多い
国際的な教育には高い学費がかかることが多く、家庭の経済状況に大きな影響を与えることがあります。
インターナショナルスクールの学費を例に挙げてみましょう。
| 小学校（公立） | 小学校（私立） | インターナショナルスクール | |
| 学費総額（年間） | 約30万円 | 約150万円 | 約200万円 |
公立小学校では年間にかかる費用が約30万円、私立になると約150万円になります。一方インターナショナルスクールでは年間にかかる費用が約200万円と、日本の公立小学校、私立小学校を上回ります。
そのため、日本の小学校に通わせるより金銭的な負担が大きくなると考えておくといいでしょう。
多文化理解と尊重を大事に
国際的な学校には、さまざまな文化背景を持つ子どもたちが集まります。他の文化を理解し尊重することは非常に重要です。
子どもに偏見や先入観を持たせないよう、家庭では、異文化に関する話題を取り上げたり、国際的なイベントに参加することで、子どもが異文化を受け入れる姿勢を養う必要があります。
グローバルな視野を持たせる方法
グローバルな視野を子どもに持たせるにはどのような方法があるのでしょうか？
- 多言語学習をさせる
- 異文化交流の機会を増やす
- 国際バカロレア認定校に通う
- インターナショナルスクールへ入学する
それぞれ解説していきます。
多言語学習をさせる
多言語学習は、グローバルな視野を持つための基礎となります。英語を含む複数の言語を学ぶことで、子どもたちは国際的なコミュニケーション能力を高めることができます。
特に、日常生活や学校での学習を通じて使える言語スキルを磨くことが大事です。これにより、子どもたちは自然に多言語環境に適応し、グローバルな視野を広げることができます。
異文化交流の機会を増やす
異文化交流の機会を増やすことでも、子どもたちは多様な価値観や習慣に触れることができます。
例えば、国際的なイベントや行事に参加する、外国人の友人を作る、またはオンラインで異文化について学ぶプログラムに参加する方法などがあります。これにより、子どもたちの異文化理解が深まり、国際的な視野が広がります。異なる文化との交流を通じて、柔軟な思考力と多様な視点を養うことができるのです。
国際バカロレア認定校に通う
国際バカロレア（IB）認定校では、グローバルな視野を育むためのカリキュラムが多く存在しています。
IBプログラムは、批判的思考、多文化理解、探究心を養うことを重視しています。これにより、子どもたちは世界のさまざまな問題に対する深い理解を持つようになります。
また、IB認定校では、多文化環境での学びが重要視されています。異なる文化や背景を持つクラスメートと共に学ぶことで、子どもたちは異文化理解を深め、コミュニケーション能力を向上させます。これにより、国際的な舞台で活躍するための基礎が築かれていくのです。
インターナショナルスクールへ入学する
グローバルな視野を子どもに持たせたいと考える方は、インターナショナルスクールへの入学がおすすめです。
インターナショナルスクールとはもともと、日本に住んでいる外国籍の子どものために作られたスクールです。
ですが最近では、国際的なカリキュラムや教育方針を採用し、多角的な環境で学ぶことができるため、日本人だけど通わせたいと考える方も増えてきています。
それに伴い外国籍の子どもだけでなく、日本人でも入学できる学校も増加しています。
インターナショナルスクールでは授業を含む日常生活はすべて英語で話されます。「使える英語」に触れることで、スピーキング能力やリスニング能力を養い、英語力を大幅に向上させることができるでしょう。
また、インターナショナルスクールにはアジア諸国、欧米諸国、オーストラリアなどさまざまな国から子どもたちがやってきます。
幼少期の頃から、さまざまな国の子どもと関わることができるため、多様性の感性や多角的な視点、国際感覚などを身につけることができます。
子どもに本気でグローバルな視野を持たせたいのであれば、インターナショナルスクールへの入学を検討してみるのもいいでしょう。
