英検対策でやりがちなNG勉強法5選!伸び悩む原因と正しい進め方をていねいに解説

基礎知識
こんな人向けの記事です
  • 英検の勉強、ちゃんとやっているはずなのに伸びている実感がない
  • 過去問を解いても点数が安定しなくて不安

「何から手をつければいいのかわからないまま時間だけが過ぎてしまう」「自分の勉強法が間違っている気がするけれど、どこを直せばいいのかわからない」
こんな気持ちを抱えながら英検対策をしている学生は本当に多いです。真面目に取り組んでいるのに結果につながらないと、焦りが少しずつ積もっていきますよね。

でも実際には、努力不足ではなく勉強のやり方が原因になっていることがほとんどです。英検は出題形式に特徴があるので、ただ勉強時間を増やすだけでは力が伸びづらいことがあります。少し軌道を整えるだけで、見違えるほど手応えが変わることもあります。

英検対策で失敗しやすい理由

英検の勉強がうまく進まないとき、多くの学生は「自分の力が足りない」と思いがちですが、実際には勉強の比重がずれているケースがとても多いです。英検は4技能に加えて、文章のタイプや語彙の特徴など、独自のクセがあります。なので、ただ参考書を進めたり、過去問を何周もしたりするだけでは、必要な力が育たないまま本番を迎えてしまうこともあります。ここでは、なぜ失敗しやすいのか、その土台になる理由を整理していきます。

勉強の優先順位がずれている

英検は級によって求められる語彙も文章の難しさも変わるため、級に合わせて優先すべき力があります。
たとえば、

・準2級なら語彙と文法の基礎
・2級なら長文の安定した読み取り
・準1級なら語彙と読解の深さ
・1級なら時事・抽象語彙の定着

このように、級が変わると必要な力も変わります。

ところが、実際の勉強では「なんとなく単語」「なんとなく過去問」になりやすく、優先順位がぼやけてしまうんです。
その結果、努力が得点に結びつきづらくなります。

英検独自の形式に慣れていない

英検のリーディング・リスニングは、TOEICや受験英語とは違った形式で出題されます。
とくに、

・文脈に合う語の選択
・段落のつながりを読む問題
・短い会話文からの推測
・設問の癖の強いリスニング

こうした英検特有の型に慣れていないと、実力はあるのに意外なところで落としてしまうことがあります。

形式に慣れることは、英検では得点を伸ばす一番の近道でもあります。

過去問と基礎学習のバランスが悪い

英検対策でよく起こるのが、
「過去問ばかりで基礎が育たない」
または
「基礎ばかりで問題形式に慣れない」
という極端な状態です。

どちらも大事なのですが、バランスが崩れると伸び方が一気に鈍くなります。

・過去問だけ → 語彙・文法が不足
・基礎だけ → 本番形式で得点に結びつかない

最短で合格に近づくには、この2つを行き来しながら学習する必要があります。

英検対策でやりがちなNG勉強法5選

英検の勉強をしている学生の多くが、「頑張っているのに手ごたえがない」と感じる裏側には、ほんの少しの勘違いが隠れていることが多いです。誰だって、まちがったつもりで勉強しているわけではありません。

むしろ一生懸命だからこそ、気づかないうちに非効率なやり方になってしまうことがあります。ここでは、とくに多いNGパターンを5つに絞ってまとめました。自分が当てはまっていないか、そっと確認するような気持ちで読んでみてください。

ひたすら単語だけ覚える

「単語が増えれば点数も上がるはず」と思って、単語帳だけを延々と回してしまう人は少なくありません。
もちろん語彙は大事ですが、英検は単語帳だけで攻略できる試験ではありません。

単語を覚えても、それを 文脈の中で使えるかどうか が本番で問われます。
語彙ばかりやって長文が読めない、選択肢のニュアンスがわからない、という状況に陥りやすいのがこのパターンです。

単語は大切ですが、中心にしてしまうと成長が止まります。

過去問を解くだけで満足してしまう

過去問を解くと、「今日は頑張った」と達成感が出やすいんですよね。
でも、過去問は“解くだけ”では効果が半分以下になってしまいます。

・どう間違えたのか
・なぜその選択肢を選んでしまったのか
・どのスキルが不足しているのか

ここまで確認して初めて、過去問は価値を持ちます。
解きっぱなしは、時間を使ったわりに実力が積み上がらない一番もったいない勉強法です。

リスニングを後回しにする

英検のリスニングは配点が大きいにもかかわらず、「後でやろう」と後回しにされがちです。
ですが、リスニングは積み重ね型の技能なので、短期間で伸ばすのは難しい分野です。

特に、英検のリスニングは日常会話と問題特有の文脈が混ざるため、慣れが重要。
後回しにすると本番直前に焦りが出やすく、点数も伸びづらくなります。

文法を暗記だけで済ませようとする

文法を覚えようとする姿勢は大事ですが、丸暗記だけで乗り切ろうとすると、読解で必ずつまずきます。
英検の長文では、文法が“意味のつながり”として問われるため、理解が浅いと誤読が増えてしまうんです。

・SVの把握
・接続詞で文の流れを追う
・関係詞で修飾関係を捉える

こうした使える文法が必要になります。
暗記だけの文法学習は、英検では効き目が弱いと言えます。

解きっぱなしで復習をしない

英検の勉強で最も結果を左右するのが、復習の質です。
にもかかわらず、意外と多いのが“間違い直しをほとんどしない”パターンです。

問題を解く時間と同じくらい、復習の時間を使うだけで伸び方が一気に変わります。

復習では、

・なぜ間違えたか
・どんなクセがあるか
・どの分野を優先すべきか

こうした“自分の弱点の地図づくり”ができます。
解きっぱなしは、その地図を描かずに進むようなもの。遠回りになりやすいです。

NGを避けるために必要な英検対策の基本

英検対策でつまずく原因の多くは、何を優先するべきかが見えにくいところにあります。間違った方法を続けるよりも、少しだけ軌道を整えたほうが、力の伸び方が一気に変わることがあります。勉強量よりも方向性が大事になる試験だからこそ、まずは土台となる考え方を知っておくと安心です。

ここでは、英検対策で失敗を防ぐためにおさえておきたい基本のポイントをまとめていきます。

出題形式から逆算した学習

英検は、リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの4技能が明確に分かれていますが、それぞれに特徴があります。
特にリーディングは、文脈に合う語を選ぶ問題や、段落の流れを読み取る問題など“英検らしさ”が強いです。

そのため、英検では“形式に合わせた勉強”がとても効率的です。

たとえば、

・単語を覚える → 文脈問題で使えるか確認
・長文を読む → 問題の出し方を分析
・リスニングを練習 → 英検特有の会話形式に慣れる

こうした逆算型の学習は、勉強の見通しを立てる助けにもなります。
ただ詰め込むのではなく、「どう出るか」を意識するだけで点数の伸び方が変わってきます。

弱点の特定と対策の一体化

英検対策で最も大きな差がつくのが、弱点の把握です。
得意なところを伸ばすことは大事ですが、合格を決めるのはむしろ“苦手の処理力”です。

弱点は、復習の中で自然に見えてきます。

たとえば、

・語彙問題の選択肢で迷う
・長文の段落のつながりが読みづらい
・リスニングで数字や固有名詞を落としがち
・英作文で構成が不安定

こうしたクセが分かれば、やるべき勉強がはっきりします。

弱点が見えると、

・単語帳を見直す
・文法を整理する
・長文の精読を増やす
・スピーキングの型を整える

といった行動に結びつきやすくなり、効率も良くなります。

4技能を均等に鍛える方法

英検は4技能型の試験なので、偏りが大きいと合格が遠回りになります。
とくに、リスニングとライティングは後から伸ばしにくい分野です。

バランスよく伸ばすためには、日ごろの学習で少し工夫するだけで変わります。

たとえば、

・長文の音読を加えてリスニングの基礎を作る
・単語学習のついでに例文を声に出す
・短い英作文を毎日1本だけ書く

こんな小さな習慣でも、4技能がつながって伸びる感覚が出てきます。

英検対策は、量を増やすよりもどれだけ広い角度で英語に触れられているかが重要です。
バランスを意識しながら進めるだけで、点数の安定感が変わってきます。

英検対策に関するよくあるつまずき

英検は範囲が広く、4技能すべてを扱う試験なので、途中で「これで合っているのかな」と迷いが出るのは自然なことです。つまずきやすいポイントをあらかじめ知っておくと、勉強の方向性がぶれにくくなります。

ここでは、特に相談の多い3つを取り上げながら、どんな視点で整理すると楽になるのかをまとめていきます。

どの級から受けるべきか

いちばん多い悩みがこれです。
結論から言うと、「今の実力より少し上」を目安にすると進めやすくなります。

大きく上の級を狙うと勉強量が跳ね上がり、逆に今と同レベルの級だと伸びにつながりにくいからです。
模試や過去問で“6〜7割近く取れそうか”を基準にすると、無理なく続けやすくなります。

対策にどれくらい時間をかけるか

級によって必要時間は異なりますが、目安は以下のようにしておくと簡単です。

・1日30〜45分を習慣化
・週に1〜2回はまとめて長めの勉強

細く長く続けるほうが、英検では効果が出やすいです。
詰め込み型より続けられる流れのほうが着実に伸びていきます。

モチベーションが続かない原因

英検は結果が出るまで少し時間がかかる試験なので、途中で気持ちが落ちやすくなります。
モチベーションが落ちる理由の多くは、成長が「見えにくい」ことにあります。

・解けなかった問題が減っている
・前より読める速度が上がっている
・聞き取れる単語が増えている

こうした“小さな変化”に気づけると続けやすくなります。
定期的に振り返りを入れてあげるだけで、気持ちはずいぶん軽くなります。

英検合格に向けて次の一歩を踏み出すために

英検対策は、やることが多いように感じますが、実はやらなくてもいいことを減らしていくだけで道が見えてきます。間違った方法に時間をかけてしまうともったいないですが、方向さえ合っていれば、少しずつ手応えが出てくる試験です。

まずは、今日からできる小さな一歩をひとつだけ決めてみてください。
過去問を1セット見直すでも、リスニングを10分だけ聞くでも、どんな形でもかまいません。
その積み重ねが、気づかないうちに合格ラインへまっすぐつながっていきます。

あなたの努力がきちんと成果に結びつきますように。
無理なく、でも着実に進めていけば、必ず手応えが出てきます。