「多読がいいって聞くけど、本当にそれでいいの?」「精読も大事って言われるけど、やりすぎな気もする」
英語を勉強していると、こんなモヤっとした気持ちになること、ありますよね。
頑張って読んでいるはずなのに、成長している実感がない。単語も文法も勉強しているのに、英文を前にすると手が止まってしまう。そんな経験、決して珍しくありません。
英語読解について調べていると、よく出てくるのが多読と精読という言葉です。
どちらも大切そうだけど、違いがよく分からない。結局、どっちをやればいいのか分からなくなってしまう人も多いと思います。
この先では、多読と精読の違いを整理しながら、英語読解をどう考えればいいのかを解きほぐしていきます。
やみくもに読むのではなく、自分の今のレベルに合った読み方を見つけるヒントになればうれしいです。
英語読解でつまずきやすい理由

英語読解が苦手だと感じる理由は、人によって少しずつ違います。
ただ、多くの学生に共通しているのは、読む行為の目的がはっきりしていないことです。
英文を読むとき、何を意識すればいいのか分からないまま、とりあえず最後まで読んでしまう。
もしくは、分からない単語や文法が気になりすぎて、前に進めなくなる。どちらもよくあるパターンです。
英語読解は、ただ文字を追うだけでは力がつきにくい分野です。
読む目的や読み方を整理しないと、どれだけ時間をかけても成果が見えづらくなります。
ここで大切になるのが、多読と精読という二つの考え方です。
読解力は一つの力ではない
英語を読む力は、一つの能力でできているわけではありません。
単語を瞬時に認識する力、文の構造を把握する力、全体の流れをつかむ力など、いくつもの要素が組み合わさっています。
多読と精読は、それぞれ鍛えている部分が少しずつ違います。
この違いを理解せずに取り組むと、頑張っているのに伸びない、という感覚につながりやすくなります。
多読とはどんな読み方なのか

多読という言葉を聞くと、とにかくたくさん読めばいい、というイメージを持つ人が多いかもしれません。
大きく外れてはいませんが、ポイントを押さえておかないと、ただ流して読むだけになってしまいます。
多読の基本的な考え方
多読は、細かい部分にこだわりすぎず、英文全体の流れをつかむことを目的とした読み方です。
分からない単語が多少あっても立ち止まらず、意味を推測しながら読み進めます。
目安としては、内容の7割くらいが理解できるレベルの英文を選ぶのが良いと言われています。
知らない単語が多すぎると、推測が追いつかず、ただの作業になってしまうからです。
多読では、読むスピードや量が大切になります。
例えば、1日に10分でもいいので、短い英文を毎日読む。これを続けることで、英語を英語のまま理解する感覚が少しずつ育っていきます。
多読で得られる力と注意点
多読の一番のメリットは、読むことへの抵抗が減る点です。
英語を見るだけで疲れる、という状態から抜け出しやすくなります。
また、よく出てくる表現や語順に何度も触れることで、考えなくても理解できる部分が増えていきます。
この感覚は、テスト対策や長文読解でも大きな助けになります。
ただし、多読だけを続けていると、文法の理解があいまいなままになることもあります。
分かった気になっているだけで、実は正確に理解できていない、というケースもあるので注意が必要です。
精読とはどんな読み方なのか

多読と対になる考え方が、精読です。
こちらは、一文一文を丁寧に読み解くことを重視します。
精読の目的と進め方
精読では、英文の構造や意味を正確に理解することを目的にします。
主語と動詞の関係、修飾のかかり方、時制や前置詞のニュアンスなどを細かく確認します。
分からない単語は調べ、文法があいまいな部分は立ち止まって考えます。
時間はかかりますが、その分、一つの英文から得られる学びは多くなります。
特に、長文読解が苦手な人ほど、精読を通して文の組み立て方を理解することが大切になります。
精読のメリットと落とし穴
精読のメリットは、英文を正確に読む力が身につく点です。
文法問題や和訳問題に強くなりやすく、読み間違いも減っていきます。
ただし、精読ばかりに偏ると、読むスピードが上がりにくくなります。
常に一語一句を気にする癖がつくと、実際の試験や実用場面で苦しくなることもあります。
多読と精読は対立するものではない

ここまで読むと、多読と精読は真逆のことをしているように感じるかもしれません。
でも実際には、どちらか一方を選ぶものではありません。
英語読解では、多読と精読をどう組み合わせるかが重要になります。
次の後半では、それぞれをどう使い分ければいいのか、どんな順番で取り入れると効果的なのかを、もう少し具体的に見ていきます。
多読と精読をどう使い分ければいいのか
多読と精読は、どちらが正しいという話ではありません。
英語読解において大切なのは、今の自分に何が足りていないのかを見極め、その目的に合わせて読み方を変えることです。
多読と精読は、役割が違います。
多読は英語に慣れるための読み方で、精読は理解を深めるための読み方です。
この違いを意識せずに取り組むと、効果を感じにくくなります。
ここでは、二つの読み方をどう組み合わせると英語読解力が伸びやすいのかを整理します。
読むスピードが遅い人の考え方
英文を読むのに時間がかかりすぎると感じている場合、多読が不足していることが多いです。
一文一文を理解しようとするあまり、読むたびに立ち止まってしまう状態です。
この場合、多少分からない部分があっても読み進める経験が必要になります。
短い英文を量多く読むことで、語順や表現に慣れ、処理スピードが少しずつ上がっていきます。
最初は完璧に理解できなくても問題ありません。
読むこと自体に慣れることで、後から精読が生きてきます。
内容は分かる気がするのに点数が伸びない人の考え方
逆に、なんとなく内容はつかめているのに、テストや問題になると間違いが多い場合は、精読が不足している可能性があります。
雰囲気で読めているだけで、細かい構造を正確に捉えられていない状態です。
この場合は、文の仕組みを意識した読み直しが効果的です。
一度読んだ英文を、主語と動詞の関係や修飾の位置に注目して確認してみると、読みの精度が上がります。
レベル別に考える多読と精読のバランス

多読と精読のバランスは、英語力のレベルによっても変わります。
同じ方法を続けるより、段階に応じて比重を変えるほうが、結果につながりやすくなります。
初級レベルで意識したいこと
英語を学び始めたばかりの段階では、多読の比重を高めるほうが向いています。
簡単な英文を使って、英語の語順やリズムに慣れることが大切です。
この時期に精読ばかり行うと、英語を読むこと自体が重く感じられてしまいます。
意味が取れる楽しさを感じられるようになると、その後の学習が続きやすくなります。
中級レベルで意識したいこと
ある程度読めるようになってきたら、精読の割合を少しずつ増やしていきます。
長文の中で分かりにくい部分を丁寧に分析することで、読みの質が変わってきます。
多読で全体感をつかみ、精読で理解を固める。
この行き来ができるようになると、英語読解が安定してきます。
多読と精読に関するよくある誤解

英語読解について調べていると、多読だけやればいい、精読は古い、といった極端な意見を目にすることがあります。
でも、実際にはどちらか一方だけで十分ということはほとんどありません。
多読は量が大事ですが、考えずに流すだけでは効果が出にくくなります。
精読は大切ですが、すべての英文を精読する必要はありません。
大切なのは、目的に合った読み方を選んでいるかどうかです。
この視点を持っていると、情報に振り回されにくくなります。
英語読解力を伸ばすために意識したいこと
英語読解は、短期間で劇的に変わるものではありません。
少しずつ積み重ねていく中で、ある日気づいたら読めるようになっている、ということが多いです。
多読と精読は、その積み重ねを支える道具のようなものです。
どちらを使うかではなく、どう使うかを考えることが、結果につながります。
今の自分に合った読み方を選び、無理なく続けること。
それが、英語読解を伸ばす一番の近道です。
多読と精読を味方につけて英語を読む力を育てよう
多読と精読の違いが分かると、英語の読み方に少し余裕が出てきます。
全部分からなきゃダメ、という思い込みから離れられるからです。
英語を読む力は、英語学習全体の土台になります。
焦らず、自分のペースで、多読と精読を使い分けながら進んでいきましょう。
続けていれば、必ず読む感覚は変わってきます。
その変化を感じられる日を、楽しみにしていてください。




