IBとIGCSEの違いを徹底解説

基礎知識
こんな人向けの記事です
  • IBとかケンブリッジ国際教育とか聞くけどどういうものなの??
  • それぞれのメリットや向いてる子どもの特徴を知りたい

「インターナショナルスクールに通わせたいけど、IBとIGCSEって結局どう違うの?」
最近、多くの親御さんからこの質問を耳にします。

特に小学生〜中学生の親御さんの場合、将来の進学先や学びのスタイルを考えたときに、カリキュラムの違いは無視できないポイントです。

「うちの子に向いているのはどちらなのか」
「どっちが将来のためになるのか」

こうした疑問や不安を抱えたまま、説明会や学校のホームページを見ると、かえって迷ってしまうこともあります。
IB(国際バカロレア)とIGCSE(ケンブリッジ国際教育)の違いは、実は考え方と育てたい力に大きく起因しています。

この記事では、「どちらが良いか」ではなく「ご家庭とお子さんに合うのはどちらか」を判断するための視点を一緒に整理していきましょう。

IB(国際バカロレア)とは

IBは1968年にスイスで設立された国際的な教育プログラムです。
世界160カ国以上、5000以上の学校が採用しており、「世界市民」を育てることが目的になっています。

幼児〜高校卒業までの一貫カリキュラムが用意されており、特に有名なのがPYP(初等)→MYP(中等)→DP(大学進学準備)という流れです。

IBが大切にしていることとは、単なる知識習得ではありません。
「なぜ?」と問い続け、自分の意見を表現する力を重視します。

  • テーマに基づいた探究型学習
  • プレゼンテーションやディスカッションの頻度が高い
  • レポート作成や社会課題へのアプローチを行う

こうした教育を通じて、柔軟な思考力と国際的な視野を育てます。

また、IBが向いている子の特徴としては、好奇心旺盛で、自分の考えを言葉にするのが好きなタイプのお子さんに向いています。
また、ご家庭も受験や点数以上に「学びのプロセス」を重視する教育観を持っていると、IB教育との相性は抜群です。

では一方、IGCSEはどんな考え方で子どもを育てていくのでしょうか?

IGCSE(ケンブリッジ国際教育)とは

IGCSE(International General Certificate of Secondary Education)は、イギリスのケンブリッジ大学が提供する中等教育課程のことです。
主に14〜16歳(日本でいう中学〜高校初期)を対象としています。

日本でも多くのインターナショナルスクールがIBと並行してIGCSEを導入
国際的に通用する「学力証明」として、世界140カ国以上で認められています。

IGCSEの特徴は、教科ごとの知識の深さと論理的思考力にあります。
日本の受験勉強に似た面もありながら、単なる暗記ではなく「知識の活用力」を重視しています。

  • 科目ごとに明確な評価基準
  • 理系・文系を問わず幅広い選択科目
  • 成績(A*〜G)で能力を客観的に評価

「グローバルな学力」を具体的な結果として証明するのがIGCSEの大きな役割です。

IGCSEが向いている子の特徴として、計画的に学習するのが得意で、目標達成意識が高いお子さんに最適です。
また、将来的にイギリスや欧州の大学進学を考えているご家庭にも相性が良いカリキュラムです。

IBとIGCSE、どちらも国際的に評価されている教育体系ですが、その教育哲学は大きく異なります。
最終的に大事なのは、「家庭の教育観」と「お子さんの個性」です。

結局、IBとIGCSEどちらが正解?

IBとIGCSEのどちらが「優れている」という話ではありません。
それぞれが異なるタイプの力を育てるからこそ、ご家庭とお子さんにフィットする選択肢を選ぶことが最も重要です。

IBを選ぶべきご家庭の特徴を挙げます。

  • 子どもに探究心や創造力を身につけてほしい
  • 点数や成績より学びのプロセスを重視する
  • 将来的に海外大学やグローバルな進路を視野に入れている

次にIGCSEを選ぶべきご家庭の特徴を挙げます。

  • 論理的な学力をしっかりと証明させたい
  • 科目ごとの得意分野を明確に伸ばしたい
  • イギリスや欧州大学、もしくは日本国内の国際系進路を検討している

どちらを選ぶにしても、「無理に型にはめない」ことが大切です。
最近では、IBとIGCSEのハイブリッド教育を行うインターナショナルスクールも登場しており、柔軟な学び方が広がっています。

親御さんも、お子さんも、「今のベスト」を選びながら成長していければ、それが最善の進路になるはずです。