「学費が300万円オーバーって聞いたけど、関西の他のIB校と比べてどう?」 「2028年に六甲山にボーディングスクールができるって、今から入学させても大丈夫?」
こんな疑問を持っている方、けっこう多いんじゃないでしょうか。
2025年9月、神戸の六甲アイランドに「North London Collegiate School Kobe(通称NLCS Kobe)」が開校しました。西日本では前例のない、英国名門IBスクールの日本上陸です。開校前から説明会に立ち見の列ができるほどの注目ぶりで、インターを全然考えていなかった家庭まで引き寄せた──そんな存在感を持つ学校です。
この記事では、NLCS Kobeの学費・カリキュラム・入学審査から、他の関西IB校との違い、実際に説明会や開校セレモニーに参加した保護者の声まで、ひとつひとつ丁寧に解説していきます。ぜひスクール選びの参考にしてください。
NLCS Kobeってどんな学校?基本情報をチェック

まず最初に、NLCS Kobeがどんな学校なのかを整理しておきます。「名前はよく聞くけど、どういう学校か実はよく分かってない」という方も多いはずなので、基本から押さえていきましょう。
North London Collegiate School(NLCS)とはどんな組織か
NLCSは1850年、イギリス・ロンドンに創設された名門私立校です。創立175年以上という歴史の重みだけでなく、実績面でも「IB(国際バカロレア)ディプロマ試験でイギリス国内第1位」という肩書きを持ちます。2023年度の平均IBスコアは41.53点で、世界平均の30.24点を大幅に上回っています。卒業生の約40%がオックスフォード、ケンブリッジ、米国アイビーリーグなど世界トップ20大学に進学しているのも、数字として明確です。
海外展開も積極的で、2011年に韓国・済州島校(NLCS Jeju)、2017年にUAE・ドバイ校、2020年にシンガポール校、2022年にベトナム・ホーチミン校と続き、神戸は5校目の海外分校。注目すべきはどの海外校も本校同様の高い成績を維持していること。Jeju校は韓国内IB1位、Dubai校はUAE内IB1位という実績を出しています。単なるブランド名を輸出しているのではなく、教育の質を再現できる組織力があるということです。
NLCS Kobeの概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | North London Collegiate School Kobe |
| 所在地 | 兵庫県神戸市東灘区向洋町中1丁目17 アジア・ワン・センター |
| アクセス | 六甲アイランド(スクールバスあり) |
| 対象学年(2025年現在) | Grade 1〜6(小1〜中1相当) |
| 認定 | IB申請中 |
| 授業時間 | 8:30〜15:30 |
| 最大クラス人数 | Grade 1〜10:22名、Grade 11〜12:14名 |
| 公式サイト | https://nlcskobe.jp |
開校は2025年9月1日。初年度の在籍者は約70名でスタートしました。神戸・大阪近郊だけでなく、東京や海外から移住して入学した家庭もいたそうで、最初から国際色が漂う学校だったようです。
学費は実際いくら?

NLCS Kobeの学費については「年間300万円以上」とよく言われますが、公式サイトに正式な数字が掲載されているのでここで正確にお伝えします。
授業料(年額・税込)
| 学年 | 年間授業料 |
|---|---|
| Grade 1〜3(小1〜3相当) | 2,800,000円 |
| Grade 4〜6(小4〜中1相当) | 3,100,000円 |
この授業料とは別に、最初にかかる費用もあります。
- 受験料:35,000円(返金不可)
- 入学金(Enrolment Fee):400,000円(返金不可)
つまり入学初年度の実費は、Grade 1〜3の場合で合計3,235,000円〜となります。さらにスクールバス代・給食費・アフタースクールの費用は別途必要とのことなので、トータルの年間支出はさらに上がる可能性があります。
関西の他のIB校と比べると、関西学院大阪インターナショナルスクール(OIS)が年間225万円前後、OWIS大阪が150〜170万円台なので、NLCS Kobeは関西エリアで最上位の学費帯に位置することは間違いありません。
カリキュラムの中身──どんな教育をしているのか

学費が高い分、どんな教育が受けられるのかが一番気になるところですよね。NLCS Kobeのカリキュラムは大きく3つの柱で構成されています。
英国式「探究型教育」を全員が英語で受ける
授業はすべて英語で行われます。NLCSの教育の核心は「クリティカル・シンキング(批判的思考)」と「探求型学習」で、「なぜそうなのか」を問い続ける姿勢を小学生のうちから養います。単純な暗記ではなく、自分で仮説を立てて検証する経験を積み重ねる──これがNLCSが世界トップ大学への進学実績を出し続けている理由の一つです。
教員は世界各国から採用されていますが、全員がイギリスの本校で研修を受けてから着任します。「NLCSの教育哲学を体で知っている先生だけが教壇に立てる」という仕組みは、他のインターとの明確な差別化ポイントです。
「日本人のアイデンティティ」を育てる独自カリキュラム
面白いのが、NLCS Kobeが「日本人の顔をしたイギリス人を作る学校じゃない」という哲学を持っていることです。学校設立に関わったコンサルタントが池田代表とそういう話をしたと公開されていますが、だからこそ神戸校では日本語の授業を校内で完結させ、茶道・禅・礼法などの伝統文化も学べるカリキュラムを導入しています。英語力と国際感覚を持ちながら、日本人としての根っこも育てる──これはNLCS海外校の中でも神戸校独自の要素です。
パストラルケアという「個別サポート」の仕組み
NLCSの3つの柱のひとつが「パストラルケア」という概念です。これは要するに「生徒一人ひとりへの徹底的な個人サポート」のことで、学業面だけでなく精神的・社会的な成長も含めてフォローしていく体制を指します。クラスの最大人数が22名(高学年は14名)という少人数制と合わさることで、先生が各生徒の状況を細かく把握できる環境を整えています。
入学審査はどうなっている?英語力がなくても大丈夫?

「うちの子、英語がほとんどできないんだけど入れる?」という質問はよく聞きます。NLCS Kobeの入学審査は以下の流れです。
入学審査の流れ
- 問い合わせ:公式サイトのフォームかメールで入学担当チームに連絡
- オンライン出願:「OpenApply」ポータルから書類を提出
- 入学審査(Assessment):年齢に応じた内容で実施。CBT(コンピューターベースのテスト)を使用し、認知能力・算数・英語力を見る
- 合否通知・入学手続き
低学年(Grade 1〜2相当)の場合、流暢な英語力は求められないとのことです。ただし、Grade 3以上になると授業についていくためにある程度の英語力が必要で、さらにIB校らしく「学業ポテンシャル」=思考力も審査されます。高学年ほど選抜の難易度が上がる印象です。
保護者の英語力については、「必須ではない」とスタッフが明言しています。日本語対応のサポート体制があるため、親が英語を話せなくても入学を検討できます。
NLCS Kobeの最新トピックとは?

NLCS Kobeは今まさに進化している学校です。開校後から現在(2026年)にかけての最新情報もまとめておきます。
2025年9月:正式開校、初年度約70名が入学
開校セレモニーには久元喜造・神戸市長も登壇し、市を挙げての歓迎ムードでした。「2025年から神戸空港で国際線が本格化」という追い風もあり、神戸のグローバル化の象徴としての期待が高まっています。初年度は神戸・大阪近郊だけでなく、東京・海外から家族ごと移住して入学したケースも複数あり、開校前からの関心の高さが数字にも出た形です。
2026年8月:Grade 7(中1相当)開校予定
現在はGrade 1〜6(小1〜中1相当)のみですが、毎年1学年ずつ拡張していく計画です。2026年8月にGrade 7、2027年8月にGrade 8と順に開校していきます。
2028年:六甲山に新キャンパス開校予定
これが最大のニュースです。2028年に六甲山国立公園内に中高一貫のボーディングスクール(全寮制)が開校する予定で、通学・週5日寮・フル寮から選択できるようになります。校舎のデザインは、六甲山サイレンスリゾートを手がけたイタリア人建築家ミケーレ・デ・ルッキ氏が担当。海と山が共存する神戸の地形を活かした、世界でも類を見ない環境になりそうです。
口コミ・評判をまとめてみると

開校からまだ日が浅いため長期的な卒業生の声はありませんが、説明会・開校セレモニー・保護者コミュニティから見えてきた声をまとめると以下のような傾向があります。
好意的な声が多いポイント
まず目立つのが「少人数制と先生との距離の近さ」への期待感です。最大22名というクラス規模は、大手インターに比べてもかなり手厚い環境と感じる保護者が多いようです。また「日本文化カリキュラムがある」点を評価する声も多く、「英語漬けにするだけじゃなくて日本人としての根っこを育ててくれそう」という安心感につながっているようです。
開校セレモニーに参加した方々からは「校長先生のスピーチが英語なのに会場で笑いが起きていた、保護者の英語レベルが高くて驚いた」という声もありました。集まる家庭層の雰囲気がうかがえますね。
一方で慎重に見る声もある
「まだIB認定が取れていない段階なので、IB資格の実績がない」という点は多くの保護者が気にしているポイントです。IBの申請中というステータスで入学させるのはリスクでもあるため、現時点では「期待を込めて入る学校」という認識が正直なところでしょう。また学費の高さと、六甲アイランドというやや不便な立地を懸念する声も見られます。スクールバスが整備されているとはいえ、電車でのアクセスには少し手間がかかるエリアではあります。
編集部の一言──関西のIB校と何が違うのか

関西エリアのインターナショナルスクールには、関西学院OIS(箕面市、設立30年以上のIB三認定校)やカナディアンアカデミー(神戸、関西唯一のカナダ系)、OWIS大阪(2023年開校、学費が比較的リーズナブル)など実績のある選択肢が揃っています。
その中でNLCS Kobeを選ぶ最大の理由は、やはり「本校NLCSのIBスコア英国1位という圧倒的なブランド力」です。海外大学進学を本気で考えている家庭にとっては、IBスコアの平均が世界平均を大幅に上回る学校に身を置くことの意味は大きいと思います。
ただ、これは同時に「現時点では実績がない学校に先行投資する」ということでもあります。OISのようにIB取得率96%という過去30年の積み重ねがあるわけではないです。2028年の六甲山キャンパス完成後、IBの認定を受けて初めての卒業生が出る頃に、真の評価が定まると思っています。
今入学を検討するなら、「学校が育っていく過程を一緒に歩む」という覚悟と、その先の可能性を信じる目線が必要かもしれません。それができるご家庭にとっては、間違いなく関西で最も注目すべき選択肢のひとつだと思います。
おわりに

今回はNLCS Kobeについて、学費の具体的な数字から最新の開校状況、保護者の声、関西IB校との比較まで紹介しました。
まだ開校して日が浅い学校なので、情報はこれからどんどん更新されていきます。気になった方は公式サイトのオープンデーや学校説明会に参加してみるのが一番です。実際に校舎の雰囲気を感じて、先生と直接話すことで見えてくるものも多いはずです。
皆さんのスクール選びの参考になれば幸いです。

